平成24年度 特別支援教育研究会【第5回】

特別支援教育研究会(第5回)

内容: 「 」
講師: 立命館大学 朝野浩先生
日時: 平成24年 月  日(水)
場所:   
参加人数:  
報告者: 御室幼稚園 林 菜奈美

【講演まとめ】

はじめに

今回はまず、朝野先生による就学時支援のお話、就学支援シートの具体的な内容などを聞かせて頂きました。その後のグループ討論の時間をたくさんとって、それぞれの悩みを話し合いながら、研究を深めていきました。

第4回研究会コミュニケーション・ペーパーからの振り返り

◎指導上の困りと子どもの困りは必ずしも一致しないとは・・・

 子ども側からすれば、どういう相手とコミュニケーションをとったら良いか分からないという困りに対して、保育者の指導上の困り(どうして私の言うことが分からないのか)から、「~してはいけない。」「~って言わないとだめ。」などの駄目指示しか出せていないのでしょう。「相手とのやりとりが上手く出来ないのはどうしてなのか。」ということに目を向け、気持ちや状況を知っていくことで、子どもへの寄り添いが出来るようになります。

◎分かりやすい記録方法とは・・・

 一度、周りの人に読んでもらい、理解出来るかどうか尋ねてみましょう。当事者でないすなわち直接相手の立場には立っていない人に読んでもらうことで、内容の確かさや、どうすれば分かり易く伝える事ができるかなどを知ることができます。伝えるという気持ちを持ち、練習する事が大切です。
 子どもが、喧嘩したり、泣いたりしている時にはこちらがどんなに話しかけても伝わらないです。泣きやむまでじっと待ち、泣きやんだ時に「どうしたの?」と聞けば、たいしたことではない事も多いはずです。悲しいから泣くのではなく、泣いているから悲しい、涙が出るから悲しいということもたくさんあります。そういう状況の中で保育者として何をしていくかが大切です。
 保護者の方に一生懸命、心を尽くして子どもの話をしても、お母さん自身が受け止められないということもあります。そういう時は黙って寄り添い、励ますことで「先生はいつもこちらに向いてくれている」という感情を持ってもらえます。寄り添い=困りの共有

◎「○○ちゃんコール」

 無意識のうちに同じ子どもに注意することで、どれほどに、周りの子どもに影響を与えているかを意識しましょう。いじめなどにもつながります。環境を変え、コールしなくても良い状況を作っていくことで随分変わってくると思います。

就学支援シート

 就学支援シートとは、個別の指導計画、教育支援計画の簡易盤です。子どもに障がいあるかもしれないとわかった時点から保護者はいろいろな所や機関に相談されるので、その中でどういった療育、手立てを受けたかを記録として残していくものです。就学時すなわち幼稚園から小学校へ入学することによって、幼稚園での支援の在り方を書いておく必要があるわけです。(学習指導要領より)以前までは養護学校の重複障がいの子どもや障がいの重い子どものみ個別の指導計画、支援の方法について記録を残さなければいけなかったですし、自立活動という障がいの改善克服に向けた直接的な支援をする必要がある子ども(肢体不自由、聴覚障がい、病弱、知覚障がいなど)へは個別の指導計画を作りなさいという指導がありました。しかし、新しい指導要領からは、対象の幅が広がり、全員になります。しかも、普通の小中学校にも発達障がいの子どもも多くいるということが分かってきたので、その子どもたちに対しても作らないといけないことがわかってきました。そこでソーシャルスキル、言葉の学習など、特別支援学級で使用する教材を使って指導をするようになり、その記録を残します。どの場所に進んで行っても、全てが1からのスタートにならないようするための記録です。

 困りを抱える子どもについて必要な手立てとそれに伴う支援の在り方・配慮についての情報の共有と引き継ぎが大切なのです。

 園、保護者、小学校が共に手をつないで考えていけるような手段として、「就学支援シート」があるのです。そのためには、在園中に子どもの困りや、保護者とのやりとりを担任以外の園内の全ての保育者も知っているように共有することと、家庭との療育についての共通理解をすること、そして、共に育てているという意識をもってもらうことが必要です→「横の連携」

 小学校にあがってからも安心していけるように、資料として伝える→「縦の連携」

 小学校→中学校→高校→大学→社会という連携がうまくいくことが一番大切です。

 「発達に遅れのある子ども」 「発達上に遅れが認められた子ども」 「アンバランスが認められる子ども」それぞれの子どもが出来ない事ではなく、それぞれの子どもが出来ることを見つけてほしいです。どうやって上手くやっているのか、出来ることをよく観察して、手立てのヒントとして記録しましょう。なぜなら、引き継いでいく場所は、予想の出来ない全く知らない人なので、その人にどんな風に伝えれば、理解してもらえるかを考えて書くことが大切だからです。困りばかりを書いていれば、マイナスイメージばかりになってしまいます。出来ること、しかも、どういう状況なら出来るのかという具体的な手立てや環境を付け加えて伝えましょう。

 今年度は試行中ですが、早ければ、就学支援シートは平成25、26年には実施する予定です。

就学支援シートを活用するねらい

  1. 小学校との連携。そのためには、子どもをよく理解したいという姿勢がなければいけない。
  2. 保護者の不安の解消。保護者と共に考えていくためのものである。
  3. 本人主体。「ぼくは出来るんだ。」との自信を子どもが持てるものであること。
    自己肯定感を育てることが重要。記録の積み重ね。→例えばポートフォリオの作成など。

就学支援シートを活用するねらい
①小学校との連携。そのためには、子どもをよく理解したいという姿勢がなければいけない。

②保護者の不安の解消。保護者と共に考えていくためのものである。

③本人主体。「ぼくは出来るんだ。」との自信を子どもが持てるものであること。
自己肯定感を育てることが重要。記録の積み重ね。→例えばポートフォリオの作成など。

【資料】「就学支援シート」説明

「就学支援シート」説明


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「就学支援シート」説明…….[PDF ファイル 266KB(2012_05.pdf)]

第5回特別支援研究会「就学支援シート」動画

「就学支援シート」説明


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