巻頭言

就任にあたり

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
理事長 川名 マミ

今回、京都府私立幼稚園連盟理事長を拝命するにあたり、歴代の理事長先生が偉大な先生方ばかりなのに、私でいいのだろうかと、その重責に身の引き締まる思いがいたします。
私が連盟の仕事に関わって約20 年が経ち、その間、諸先輩の先生方にお世話になりました。「頑張りや」と声をかけてくださったり、いろいろなことを教えていただいたり、若輩の私は本当に諸先生方を手本にさせていただいていました。そのことは連盟でのお仕事にも役立ちましたし、自園の運営にも役立つことがたくさんありました。そのように組織の中で育てていただいたことを感謝し、その恩返しのつもりで今回のお役を引き受けさせていただきました。
いろいろな会での山田知事様のご挨拶で、「京私幼連盟の各園がお互いに切磋琢磨してそれぞれが成長しているがそれは一園だけの成長ではなく、連盟という器自体が大きく成長するからこそ、各園の成長があるのだと思う。」といった趣旨の表現をしてくださっています。
京私幼連盟の先生方の慈しみ合い、支えあう姿は心の通う家族のようであります。こうした連盟の在り方こそが何よりも子どもたちのお手本になるものであり、教育の原点がそこにあると思います。私自身は非力ですが、皆様方のお力添えを頂きながら連盟のつながりをより強いものにするべく一生懸命務めさせていただく所存ですのでどうぞよろしくお願いいたします。また、今回の使命の一つに若い世代を育てるといったこともあって、若手お二人の副理事長の起用もあります事あわせてよろしくお願いいたします。
さて、今年度の運営の重点項目は
~子ども子育て支援新制度とどう向き合うか、連盟として、各園として~
平成26 年に始まった5 年間の移行期間の4 年目を迎えます。このことは今後、各園が地域の実情をしっかり見据えて考えてどのように対応していくか重要な年度になると考えられます。連盟としてはこども園に移行する園にとって移行しやすい環境を整えることと、私学助成の幼稚園として今後も運営してゆく園にとっても、運営しやすい環境づくり、この両側面の対応を行政との対話で進めていかねばならないと考えています。
~私立幼稚園としての子育ての支援~
今年度から2 歳児の親子登園事業が始まりました、このことはまさに、さまざまな観点からの子育て支援を展開し、地域に開かれた子育てセンター的な役割を担っていく時がやってきたといえます。幼児教育を根幹に多機能な役割をもち、地域の保護者や子どもたちが、安心して利用できる地域における安心・安全のセンターとしての位置づけをするとともに「家庭教育の支援」の推進と充実のための乳児の発達の道筋や親子関係をまなぶ研修体制の整備が必要であると考えます。
~幼稚園教諭の人材確保~
近年の状況で、今までのようには幼稚園教諭の確保ができない現状があるのではないでしょうか、このことは園児の減少に匹敵する大きな問題だと考えられます。各園の努力はもちろんの事ですが、幼稚園教諭の魅力ややりがいの情報発信、また、わくわくリワーク対象の方など潜在する有資格者の掘り起こしのさらなる促進も必要になってくる
と思います。が、そのことだけではなく保育園にはあって幼稚園にはない処遇改善の加算も視野に入れ、今務めている幼稚園教諭が長くその園に務められる大枠の環境づくりをしていく事も行政との対話で必要なことになってきます。
以上のような柱を念頭に今後の事業を展開していき、加盟各園がそれぞれの個性で輝きながらよりよい運営ができるよう努力する所存です。何卒よろしくお願いいたします。