活動報告

年 頭 所 感

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
理事長 田中 雅道

 明けましておめでとうございます。本年が皆様方にとりまして良き年となりますことをお祈り申し上げます。

 OECD諸国は、幼児期からの教育環境の充実を国家戦略として掲げ、幼稚園をスタートとして義務教育年齢の学びを繋ぐ教育体制強化を重視した人材育成を急いでいます。乳幼児期の良質な教育環境が、その子の将来にとって非常に重要であるという知見に大きな影響を受けているのです。生まれたての子どもは、母性に育まれながら育っていきます。何もできなかった赤ちゃんが、様々な刺激を受けて育っていきます。その過程で最も重視されなければならないのが、自然に触れたり、人と触れ合ったりできる良質な環境の充実です。子どもが、自分の力で周囲の事象を体系化し、自己の中に取り込んでいく過程が非常に重要なのです。単に教え込まれて「できる」ようになればいいというのではありません。

 自分の力で世界を広げていくには、子どもが「不思議だな」「おもしろいな」と思って主体的に関わっていける良質な空間が必要です。そして、その空間に良質な保育者が包み込むように見守って、自分の世界を広げていく子どもの育ちを支えていくことが重要なのです。OECD諸国は、このような視点から幼児教育環境を整備し、真の意味での幼児期からの知的教育充実を国家戦力として行っています。

 大人が働く環境を整備することも重要ですが、大人の都合で子どもが振り回されてはなりません。日本の子どもをどのように育てるのかという発達の視点からの議論が起こらないと、日本は、世界の歴史の中で20世紀に栄えた過去の国になってしまうのではないでしょうか。幼児教育の充実が子どもの将来のために、今、大人ができる最大の責務です

新制度がスタートして半年

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
副理事長 中浦 正音

「子ども・子育て支援新制度」がスタートして約半年。全国の私立幼稚園の新制度への移行状況は、8124の私立幼稚園のうち幼保連携型認定子ども園が813園(10%)、幼稚園型認定子ども園が560園(6.9%)、幼稚園として新制度へ移行した園が511園(6.3%)。そして移行しなかった園が6221園(77.6%)でありました。都道府県別では8割が移行した茨城県を筆頭に、秋田県・宮崎県・滋賀県等8県が5割を越えて移行しています。京都府は奈良県に次いで全国で2番目に低い移行率(2.5%)となっています。次年度に新制度への移行を希望する園についても他の都道府県に比べてかなり少ない状況であると聞いています。

 京都府において移行園が少ない理由として、私立幼稚園に対して深い御理解をお持ち頂いている山田啓二知事様のもと、京都府が全国NO1の運営費助成の施策をしていただいている事があるでしょう。又、移行後の行政指導のあり方や給付制度・事務手続き・選考過程等がまだまだ不明確であり、教育環境や私学の独自性が担保されるのか、本当に子どもの為となる制度なのかという不安が大きいと思われます。移行率の高い地域では県より政策誘導等があった様に聞きましたが、じっくりと考える猶予を与えて頂いていることは有難い事であります。新制度に移行した園より全日本私立幼稚園連合会認定子ども園委員会に寄せられている主だった問題点は次の様なものです。

(1) 市町村における新制度への理解不足及び消極的な姿勢
(2) 福祉部局が窓口になっている為、すべてにおいて保育所行政が立脚点
(3) 市町村の取り組みの格差が激しく、広域利用もある私立幼稚園への大きな混乱
(4) 施設給付型になったことで自由裁量の部分が減り、私学独自性への将来不安
(5) 制度移行の混乱の中で給付費の支給遅れや予算確定の困難さ
(6) 入園選考の自由性や入園確定時期の遅れ
(7) 同一施設内における1号・2号・3号の制度格差
(8) 職員配置・職員研修の困難さ
(9) 満3歳児未満の保育研究の準備不足

 これらを始め色々な問題点が浮彫りになってきていますが、やはり新制度移行後1年経過しなければ本当のところは解らない状況だと思われます。
新制度に移行するか否かは、結局のところそれぞれの園の自己責任において決める事でありましょうが、その為にも連盟として情報を集め加盟園にその判断が出来る材料を提供して参りたいと思います。また、これ程市町村の格差(積極的に取り組み新制度導入を図るところから全く無関心な市町村まで)がある現状では、加盟園が希望しても新制度に移行出来ないという事がない様に、団体として市町村への働きかけも必要になってくるかと思います。私立幼稚園のまま存続するという選択肢も含めて、その地域・その園・そして何より子ども達にとって最善の選択が為される事を願ってやみません。

第22回 設置者・園長管外研修

●期 日  平成27年11月5日(木)~7日(土)
●参加者  15名
●行き先  神奈川・群馬方面

 平成27年度の第22回設置者・園長管外研修は、11月5日(木)から7日(土)にかけての2泊3日のプログラムをもって計15名の参加のもと実施させていただきました。

 今回は、初日に神奈川県・2日目には群馬県へと出向き、子育て支援の一環として、学童保育対策事業に取り組む、神奈川県横浜市の「ニューライフ幼稚園(理事長・園長 角和一太朗)」と、群馬県富岡市の「七日市幼稚園(理事長 榎本義法・園長 榎本美佳)」の2ヵ園を訪問いたしました。

 それぞれの園においては、実際に学童保育に携わっている15時以降の時間帯に訪問し、その様子や、関連施設などを見学させていただきました。また、見学の後、別途参加者が一堂に介した中で、訪問先の理事長・園長・指導教諭の先生方より提供されました関連する様々な詳細な資料をもとに、運営方針に基づいた日々の取り組みの概要をはじめ、事業の収支財務状況、小学校・保護者・在園児との連携に対しての現状の課題や悩み、あるいは園運営にあたっての将来的展望等々の具体的な説明を受け、参加者との間で相互活発な意見交換が繰り広げられたことであります。

 特に2ヵ園の学童募集にあたっては、開設当初は自園の卒園児を対象にした小学生の受入れを想定していたそうですが、これまでのほとんどが他の保育園からの卒園児が活用するに至っており、双方とも小学1年生から3年生までの30名前後の規模で運営されている状態にありました。

 園の環境からは、大都市部の人口密集地域にあるニューライフ幼稚園と、人口減少が進む約5万人規模の地域にある七日市幼稚園において、双方立地条件や、行政側からの対応や補助金の交付額など地域格差は否めないものの、共通して言えますことは、地域の強い要望に応えた中で、小学生の放課後のひとときを温かい雰囲気の中で安心に、且つ安全に、そして学童期にとって「意義ある生活の場」となることをめざし、園全体が誇りと熱意をもって取り組まれている姿勢は、私どもの自園での子育て支援活動を展開するうえからの貴重な学びとなり、今後の参考として大変有意義な時間を過ごさせていただきました。

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担当理事 本願寺中央幼稚園事務長 白川了信

幼児教育振興法(仮称)の早期制定を求める 全国集会
~幼児教育振興法(仮称)の早期制定に向けて~

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
財務担当理事 川名 マミ

 平成27年9月17日に全日本私立幼稚園PTA連合会および全日本私立幼稚園連合会共催の全国集会に参加してきました。

当日は
下村  博文 文部科学大臣(9月17日現在)
中曽根 弘文 自由民主党幼児教育議員連盟 会長
山本  順三 自由民主党文教制度調査会幼児教育小委員会会長
遠藤  利明 国務大臣:東京オリンピック・パラリンピック担当
橋本  聖子 参議院文教科学委員
山谷 えりこ 国務大臣:国家公安委員会委員長・拉致問題担当 他数名をお迎えし開催されました。

ご来賓のご挨拶の中で、中曽根 弘文 幼児教育議員連盟会長の幼児教育振興法(仮称)の制定により幼児教育を国家戦略として位置付けるとの力強いご挨拶をお聞きし、アメリカのヘックマン(経済学者)の「4歳5歳でどれだけ良質な教育を受けるかがその子の将来を決めることになり、将来、税金を納めるか、使うかの差ができるほどである。幼児教育にかける費用は経費ではなく投資である。」という論理に基づいてのお話を思い浮かべました。幼児教育の振興についての概要は次の通りです。

1.基本的な考え方

 ・幼児期の教育(幼児に対する教育を意味し、幼児が生活するすべての場所において行われる教育を総称したもので、具体的には幼稚園、保育所、認定こども園などにおける教育、地域における教育を含む広がりを持った概念としてとらえる。以下「幼児教育」という。)は生涯にわたる人格形成の基礎を培う非常に重要なもの。
・質の高い幼児教育は、好奇心などに溢れる心豊かな子どもを育て、健全で安定した社会を想像することにつながるため、国家戦略の一環として取組み、幼児教育分野への思い切った重点的な資源投入が必要。

幼児教育の振興方策

 (1)幼児教育の質の向上
① 幼児教育の内容の充実と小学校教育との円滑な接続
② 教員・保育士等の資質向上及び計画的な人材確保
③ 幼児教育に関する適正な評価システムの導入
④ 幼児教育に関する研究拠点の整備、実証的な調査研究の推進

(2)質の高い幼児教育の提供体制の確保
① 地方自治体等における幼児教育の推進体制の整備
② 障害のある子どもへの適切な支援体制の整備
③ 家庭や地域の教育力の向上

(3)幼児教育の段階的無償化の推進

(4)幼児教育の充実のための財政支援の充実

(5)子ども子育て支援新制度の検証

(6)幼児教育振興法(仮称)の制定

 また、中曽根 弘文 幼児教育議員連盟会長は上記の概要をペーパーを見ることなくすべて口頭で挙げて、これらの事を文部科学部会幼児教育小委員会で検討し実現に向けて邁進すると述べておられました。

京都では幼児教育振興法(仮称)のお話しは機会があるたびに田中雅道理事長からうかがっていましたが、正直なところここまで話が進んでいるとは思っていませんでした。が、全国集会に参加して、幼児教育振興法の実現に向けて全日本私立幼稚園連合会の努力と並々ならぬ意気込みを感じました。
各園での署名活動も始まりましたが、我が事として取り組んでいかなくてはならないと再認識しました。連盟加盟園の皆様方にもご協力のほどよろしくお願いいたします。

本 物 の 新 制 度

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
総務担当副理事長 藤本明弘

 新制度が始まり半年が経過しました。この制度を総合的に判断するには今しばらくの時間が必要です。とは言え各幼稚園はこの間何もしなくてよいという訳ではなく、様々な視点から自園の歩む道を模索する必要があることは言うまでもありません。

 しかしながらこの状況の中ではっきりとした将来像を描くことは困難を極めます。だからこそ先ずは自園を冷静に分析し、地域や保護者から何を求められているのか。願う子どもの育ちの具体的な姿とその理由は何なのか。などなど挙げ出すときりがありませんが、突き詰めると「私立幼稚園としてこれから何を大切にし、何を切り捨てるのか。」というところに集約されるのかもしれません。

 私学としての独自性は守り抜くべき。子どもの育ちを何よりも重視すべき。我が子の側にいたいという保護者の思いに寄り添うべき…。こういった思いを持った先生方がいる一方で、理想だけでなくまずは安定した経営基盤を作ることが重要。3歳まで待っていたら地域に子どもが残っていない。受け入れ年齢の枠や保育時間を広げないとどうしようもない。母親が働くことが今後ますます加速する現実に目を向けるべき…。こういった考えを持つ先生方もおられることでしょう。

 このどちらが正解で片方が間違っているという単純な話ではなく、更に地域の中には行政があり、保育所も存在しているという現実があります。それだけに益々出口が見えづらくなっていることは間違いないでしょうが、保育所ですら定員割れしている地域は別として、今の時点で特に幼保連携型や小規模保育事業に乗り出すことは、今までの自由観あふれる私立幼稚園とは一線を画す施設となり、異なる価値観を持つ保護者が入ることは覚悟すべきであると感じます。

 その理由は言うまでもないことですが、これらは完全な福祉行政の中で義務的にサービスとして実施される事業であり、実施するのは園ですが主体はあくまでも行政であるということです。つまり開所日数や時間の決定権はもちろんのこと、入園決定に関しても保護ではなくあくまでも福祉事務所が決定権を持っています。

 この状況の中で多くの幼稚園が新制度に参入することは、私立幼稚園の持つ主体的で自由観あふれる魅力的で豊かな環境や、家庭との信頼関係に大きな歪を産み出すことにつながることは残念ながら否定できません。保育サービスの傘下に入る幼稚園が多くなれば多くなるほど、子どもの側に寄り添った私たちの声は行政には届かなくなるでしょう。

 働き方の見直しをせずに親子を引き離してばかりの肩代わり支援ではなく、親子がともに育ちあう本当の「子育ての支援」を組織として訴えることができるのはもはや京都だけです。care(福祉施策)からeducation(幼児教育施策)への転換。これが世界の先進諸国の潮流です。本物の新制度の確立は一人一人が責任を負っているのです。

幼稚園からの学びを繋ぐ

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
理事長 田中雅道

 平成30年度に向けて幼稚園教育要領改訂の作業が始まっています。現在ある職業の中で20年後も続いている職業は50%であるという命題を前提として、“新しい世界の中でも輝き続ける日本であるためにはどのような教育が必要か”が真剣に議論されています。

 従来、日本の教育は、“学校で先生が教えた内容をどれだけ正確に理解しているか”を学力の基準として学校教育を組み立ててきました。新しいアイデアを持った子どもよりも、教えられた知識を多く持った子どもを“良”としてきたのです。ところが、従来の知識を使って問題を解くというレベルは、コンピューターの進歩によって人間の仕事ではなくなりつつあるのです。従来の学力だけではロボットやコンピューターに職を奪われてしまうという現実を真摯に受け止めなくてはならない時代なのです。OECDが提案する問題解決型学力は、このような先進国の課題を克服するために新しく考え出された学力観です。

従来の学力から脱皮するにはどのような教育が必要かという問いを、先進各国はもう20年以上にわたって事例を集めて研究してきました。そのデータはどれもが“幼児教育の充実”が一番有効であり、すべての国民が良質な幼児教育を受けることが最も重要な教育的課題であるという認識が広がってきています。

IEA(国際教育到達度評価学会)では世界10ヶ国で4歳児の幼児教育環境を分析し、調査対象の子どもたちを20年間追跡しました。その結果、良質な幼児教育を受けた群は15歳での学力が高く、良質な幼児教育を受けていない群は、23歳時点での犯罪率が高く、他者からの信頼を得られていない状況が報告されています。良い幼稚園で幼児期を過ごすことは、その子の人生を大きく左右することが分かってきたのです。園庭など多彩な環境で主体的な遊びが展開できること、良い先生に出会うことが重要です。学力のみならず社会安定の為、幼稚園教育に重点的に資源配分する国が増えているのです。幼稚園教育の質を上げることは、これからの京都(日本)を支えていく上で最も重要な課題となっているのです。

 縁あって、20年ぶりに伝統ある京都府私立幼稚園連盟理事長を再度拝命しました。京都の子どもたちが、幸せな人生を歩めるよう皆様方と一緒に頑張っていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

平成27年度 新採研夏期研修会

場所 あうる京北(京都府立ゼミナールハウス)
日時 平成27年7月21日(火)~23日(木)

 平成27年度『第4・5・6回新規採用教員研修会』が7月21日から23日まであうる京北を会場とし、154名の受講生に加え、運営委員とスタッフを合わせ200人余によって行われました。

第一日目

 京都府文化スポーツ部文教課中越豊課長、藤本明弘副理事長のご挨拶の後、研修のねらいを確認しました。

 

・実技研修Ⅰ カプラで遊ぼう

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 第一日目のテーマは「あそぼう!」。初日は親睦を兼ね、楽しく遊ぶことからスタートしました。エールの居関和江先生に秘伝の技術をタイミングよく教えていただきながら、ペアやグループで力を合わせ、さまざまな作品づくりに挑戦しました。


・研修講義Ⅰ キャンプファイヤーについて

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 キャンプファイヤーのガイダンスを行いました。運営委員の藤田先生のお話をうかがった後、さっそく班ごとで輪になりスタンツのアイデアを話し合いました。当日の成功を願う熱気が会場全体を包みました。


第二日目

・実技研修Ⅱ 朝の集い

 mission in ゼミナールハウス第二日目のテーマは「考えよう!楽しもう!」。朝の集いでは班ごとに指令書(mission)を受け取り、指定の場所で表現した「文字」をカメラに収めます。その文字をつなげると、最終日の朝の集いのテーマ「みんなでHappy」の言葉が現れることに。

・研修講義Ⅱ こどものケンカに困っていませんか?

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─こどもの『いや』『だめ(あかん)』の言葉に注目するわたし─

6月の研修会に続き鍋島惠美先生(京都光華女子大学教授)の講義を受けました。今回は日常のケンカの場面に絞り、子どもの言葉の真意を読み取ることの大切さを学びました。ふだんの保育に思いをはせ、深く考えさせられるテーマでした。


・実技研修Ⅲ グループワーク

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午前中の講義をふまえたグループワークでした。各自が持ち寄った鍋島先生の宿題(ケンカの場面のエピソード記録)をグループの中で読み合わせ、意見を交換し、それを付箋に書き込むという作業を行いました。それぞれのディスカッションを丹念に見て回る鍋島先生のお姿が印象的でした。


実技研修Ⅳ

・キャンプファイヤーの準備

外は雨。室内でのキャンプファイヤーの実施となりました。雨だから、室内だからこそ実現可能なキャンプファイヤーを目指し、参加者のだれもが最後まで準備に余念はありません。ドキドキしながらいざ本番へ。

・実技研修Ⅴ キャンプファイヤー

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室内の照明はすべて消され、灯されるのは10数個のランタンの光のみ。屋外とはひと味もふた味も違った雰囲気の中、この場に集ったすべての参加者による力のこもったスタンツが次々と披露されました。キャンドルロードで見送られながら会場を後にすると、待ち受けるのは運営委員の照らしだ「笑」の文字。
感動のフィナーレでした。


第三日目

・実技研修Ⅳ 朝の集い みんなでHappy

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第三日目のテーマは「深めよう!」。打ち解けた雰囲気の中、参加者全員でダンスをして親睦を深め、最終日の好スタートを切りました。


・研修講義Ⅲ 人権研修

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文教課の山口健一先生による人権研修でした。ふだんの生活で見過ごしがちな人権の課題をわかりやすくお話いただくことで、私たちの人権意識をさらに深めることができたと思います。


・実技研修Ⅶ

研修講義に先立つ実技研修では、用意されたお箸づくりのキットを使い、めいめい自分のお箸の制作に取り組みました。

・研修講義Ⅳ 和食文化とお箸

講師は山下満智子先生(京都府立大学京都和食文化研究センター特任教授)。和食がユネスコ無形文化遺産になったことに関連し、日本の伝統的な和食文化と幼児期に出会う「お箸」について学びました。

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閉会式

文教課小寺泰二副課長、野波雅紀連盟副理事長のご挨拶をいただきました。一人ひとりの胸に響く心温まるメッセージでした。
2泊3日の研修会を通じ、最初はこわばっていた参加者の表情も見る見るうちに明るくなり、最後は充実した笑顔で会場を後にしました。会の運営に心を砕いてくださったすべての先生方、また、お力添えをくださったすべての先生方にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

(担当理事 松井明恵 山下太郎)

第47回 乙訓地区私立幼稚園園児大会

 6月17日(水) 「雨はだいじょうぶかな・・・」お天気が心配でしたが‘つゆの晴れ間‘の良い天気に恵まれ、自然に囲まれた向日市体育館で第47回乙訓私立幼稚園園児大会が開催されました。
乙訓私立幼稚園協会に属する7ヶ園の5歳児454名とその保護者、来賓様、教職員など関係者総数1,060名で作り上げた園児大会となりました。

 

 第1部では、京都府副知事、山内修一様はじめ乙訓二市一町から多数のご臨席を賜り、心温まるお言葉と子ども達に楽しいお土産を頂戴いたしました。

 

 第二部では「みんなであそぼう」をテーマに、来賓の方々にもご参加していただき「ジャンケン列車」を行いました。子どもたちは、体育館中をところ狭しと動きまわり、他園のお友達と一緒に長い列車を作って楽しみました。その後、「秘伝ラーメン体操」・「なんじゃもんじゃ忍者」をみんなで楽しみました。みんなでうたおうでは、二階席の保護者の方に向かって「世界中のこどもたち」を歌い、その後、閉会宣言をもって、無事に園児大会を終了いたしました。

 

 今回、お忙しい中ご臨席いただいた来賓の方々、京都府文教課や京都府私立幼稚園連盟の皆様から、そして実行委員会から関わってくださったすべての皆様に心から感謝申し上げます。

(乙訓地区理事 長谷川和子)

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子育ては文化の中で

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟
理事長 藤本明弘

 新制度が施行され2か月が経過しました。今のところ大きな変化は伝えられていないように感じますが、この制度のもたらす結果や意味は短期間で測れたり、目に見えるところだけで評価したりできるものばかりではないと感じます。新制度に移行した保育の現場では従来とは異なる手続きに当初はかなり戸惑いながらも、やがてそれも一通り経験することで違和感も解消され、いつの間にか日常をとり戻すことでしょう。そう考えると気が付けばこの”新制度“がすっかり”制度“として定着してしまう日もそう遠くはないかもしれません。

 そんなことを思う中、岩波新書から「ルポ保育崩壊」という衝撃的な本が発行されました。「ここに子どもを預けていて、大丈夫なのだろうか」という書き出しではじまるこの本には、目を背けたくなるような凄まじい保育現場の現実がレポートされています。

  
 親と別れて泣いている子どもが放置され、あやしてもらえない。食事は餌のように流れ作業で時間内に食べ終わることが常態化。まるで軍隊のように規律に従わされる子どもたち。面積基準は守っていても四畳半や六畳程度の広さで柵を立てて、その中で十数人の子どもたちが寿司詰め状態で入れられていることが珍しくない現場。「背中ぺったん!」と声を荒らげておとなしく壁にそって立つように指導される子どもたち‥‥。

 しかし現場の先生たちも大きなストレスや不安を抱えながらひたすら慌ただしい日々を送っています。高まる保育ニーズ、待機児童解消に人材確保が追いつかず、特に大都市圏の保育所は深刻な人材不足に陥っています。子どもの命を預かり、親の雇用を守る仕事である保育士の処遇は余りに悪く、真剣に親子と向き合う保育士ほど燃え尽きて辞めてしまう、そんな保育士の労働実態や処遇の悪さにも触れられています。また、徹底したコストの削減のもと管理第一主義を貫く株式会社が大都市圏に次々と参入している実態への危機感なども綴られています。

 この本に書かれているようなことがほんの一部の例に過ぎないことを祈るばかりですが、このような環境のもとで大切な乳幼児期を過ごした親子はやがてどのような育ちの道をたどり、人として歩んでいき、その責任は誰がとるのでしょうか。改めてこの制度の問題点が浮き彫りとなりますが、そもそも人工的に机上で作られたにわかな制度の中で、子どもも親も豊かに育ち合うことが出来るのでしょうか。

 人が人として生き、関係性を学びながら育ち合うためには、制度ではなく文化が必要です。様々な立場の人々の目に見えない感情や言葉のやり取りなどが永年に渡り積み重ねられ、それが社会の中で共有されて醸成し、やがて文化として根付くことが重要です。このことを社会発信できるのは私たち私立幼稚園だけであることを覚悟する時がいよいよ到来したのではないでしょうか。

府下設置者園長研修会

 府下設置者園長研修会が、5月29日(金)「ホテルマーレたかた」で開催されました。京都府文化スポーツ部文教課長 中越 豊様をはじめ、舞鶴市市長様、舞鶴市議会副議長様、舞鶴市教育委員会教育長様もお越しくださいました。府下の設置者園長先生方をはじめ、ご来賓の先生方を含め、総勢55名にご参加いただきました。
講師には、中舞鶴幼稚園園長 眞木康則先生と公益社団法人京都府私立幼稚園連盟理事長 藤本明弘先生のお二人を迎えしました。

 眞木康則先生には、「両丹地区のこれまで、そしてこれから」と題し、両丹私立幼稚園協会創立60年を迎え、その歩みと現状・課題についてご講演いただきました。

 藤本明弘先生には、「新制度における今後の私立幼稚園のあり方」についてご講演いただきました。山田啓二京都府知事様の絶大なご理解のもと充実した補助金制度等、京都の私立幼稚園の特徴や、京都市の動向、また新制度については「制度の中で子育てをしようとする貧弱な考えが、子ども・保護者の育ちの視点の欠落に繋がっている」ことなど、幼保連携型認定子ども園の問題点を具体的にお話いただき、私立幼稚園の今後のキーワードとして重要な点等が示されました。
夕刻からは、同ホテルにて、文教課長様、舞鶴市教育委員長をお迎えし、懇親会を開催しました。オープニングの琴の演奏にはじまり、和気あいあいの中、各地区間の意見交換などで楽しいひとときを過ごしました。その後の自由懇談会も遅くまで熱い話し合いとなりました。

2日目は、海上自衛隊北吸桟橋にて自衛隊艦船の見学や旧舞鶴鎮守府長官邸(東郷平八郎邸)を見学し2日間の研修会を終了しました。
最後になりましたが、文教課の皆様、藤本理事長をはじめ連盟役員の皆様には、研修会開催にあたりご支援いただき、盛会裏に終えることができました。心より御礼申し上げます。

(担当:両丹地区)

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