輝く瞬間

【輝く瞬間】 2015年 3月

京都カトリック信愛幼稚園 松本 尚子 

 「先生、幼稚園に来れるの後何日か知ってる?」卒園を控えた年長児が、度々口にするようになりました。進学への溢れんばかりの喜びとちょっぴりの名残惜しさが入り交じる、子ども達の複雑な想いが毎日手に取るように感じられます。

 ピカピカの年長児になり、クラスに入園した年少児に寄り添いながら世話をして共に育ち合った一学期。運動会・七五三・クリスマス会…行事を通して友と支え合う大切さを知った二学期。思い切り好きな活動に取り組んで高かった壁を次々と乗り越え自分を強くした三学期。そしていよいよ未だ知らない世界へと向かう助走が始まった今、ふとクラスに目を向けると、年中児が最年少児の手を取って、時には追いかけ、あなたたちがしてくれた通りのことをしています。自分が与えて貰った愛を次へ託して…愛情のリレーが受け継
がれていきます。

 あと何日か数えたくないなぁ。でも満開の桜の下ランドセルを背負う日まで一緒に春を待とうね。