輝く瞬間

【輝く瞬間】 2015年 10月

洛陽幼稚園 土屋 英津子

 

 幼なれ切途が音のンシミ、に角一の園稚

幼稚園の一角に、ミシンの音が途切れない場所があります。そこには”はりちょくん”ぼ老先生がいます。毎日子ども達は、その周りで糸や針の仕業をじっくり見ています。そこの「変身コーナー」で出来上がったばかりのドレスを着込んで見せに来た年長の女子たち。年少児がお針の真似事で切り刻んだ紙眉を拾う手を止めて、二人に一言「シンデレラはお掃除上手」っと、言ってみると、顔を見合わせて朱瞬時に指までお姫様になって、すっかりきれいにしてくれました。「ありがとう」の声を背中に、もうシンデレラはとまりません。爪先立ってかぼちゃの馬車に乗り込んで廊下に去って行きました。途中できっと靴を落とすのでしょう。子ども達はみんなが夢と実現を繰りながらしなやかに成長して欲しいと願う毎日です。