子育て相談 Q&A

子育て相談 Q&Aは、子育てサポートセンター事業として、いろいろな方のご相談を頂きました内容に関して、同じような悩みをお持ちの方の参考になるように、このページで公開してご回答させていただいております。

相手の親に言うべき?

幼稚園で 子どもが、他の園児に怪我をさせられることがあります。
また、反対の立場になり、自分の子供が、なにかの弾みでお友達を傷つけてしまうことも起こらないとも限りません。
そのような時にどのような対応をすればよいのでしょうか。
また、幼稚園へはどのように話しをすればよいのでしょうか?

幼稚園と連絡を取り合って

まず、幼稚園の中で起こったことに関しては、かならず幼稚園と連絡を取り合って、ことをすすめて頂きたいのです。
普通、子どもが園内で 怪我をした場合、幼稚園の先生からどのような状況であったか、幼稚園ではどの様な手当をしたのか等の報告があります。
しかし、絶対にあるかというとそうでない場合もあります。

本来あってはならないことですが、幼稚園の先生が、怪我に気づかなかったという場合もあるでしょうし、こどもが、幼稚園では他の人に話さない場合もあるのです。
他の人からみてはっきりと解るような怪我ならば、先生も気づくのですが、外見からは解らい 場合もありますし子どもが、友達関係を気遣って話さない場合もあるのです。
子どもなりに様々な条件を考えてどう対処すべきか判断を下しているのです。

このようなときに、子どもの口から出た言葉だけで相手の親と連絡を取り合うと後々に禍根を残すことが あります。
親に幼稚園から報告がない場合には、必ず子どもの怪我の程度や怪我をしたときの状況を、どのように(子どもが親に)話しているかを幼稚園に連絡して頂くことが大切です。

幼稚園児の場合、故意に相手を傷つけるようなことはありませんから、お互いが「ごめんなさいね」という言葉で意志疎通を図りあえて、これからの交流をスムーズにできる環境を築いていけるようにしたいものです。

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幼稚園と保育所はどこが違うのでしょうか?

幼稚園と保育所は どこが 違うのでしょうか。
保護者の方から見れば、子どもを預かっている時間が違うという点だけが強いようですが、その他にも 多くの相違点があります。

教育の原点が違う

幼稚園と保育所には、それぞれの教育の原点としている「幼稚園教育要領」 と 「保育所保育指針」 という二つの 考え方の 基本が あります。

「幼稚園教育要領」においては、幼児の生活は家庭を基盤としていることに、留意するよう記述されている。
子どもの教育は、<幼稚園教育> と <家庭教育> の両輪によって成り立つ考えに立っています。

一方、保育所は家庭での保育に欠ける乳幼児の保育が基本であり、家庭教育が根本的に欠けている状況におかれている子どもへの保育を行うことを基本としています。

家庭教育に対する、基本的な認識に大きな違いが見られます。

管轄する役所が違う

幼稚園と保育所では 所轄の官庁が違います。

ご承知のように 幼稚園は文部省の管轄で、都道府県レベルでは教育委員会が所轄します。
私立幼稚園の 運営に関しては、知事部局も 応援しますが、教育に関しては、小学校・中学校・高等学校と同じ教育委員会が、担当します。

一方、保育所は市町村に所轄されており、その総括として厚生省があります。
ですから、小学校との連携において、幼稚園はその教育内容を小学校へ連絡する「指導要領」の送付が、義務付けられていますが、保育所は小学校との連携はありません。

このように、 単に <文部省> <厚生省> という 国レベルの 問題だけでなく、地方においてもその所轄が異なっていますし、小学校との連携という点においても異なっているのです。

子どもの学びの 視点から

今までにあった幼稚園と保育所の相違点は、かつての行政の流れから生じてきたもので、女性の社会進出が、当然の現在においては、「子どもは、どこで 何を 学ぶのか、」「また、その学びの後の ケアを 誰がするのか」といった 視点での整理・統合をする必要が出てきています。

子どもが幼稚園での学びをする時間には限度があります。
幼稚園の多くの先生は、現在 「幼稚園教育要領」で書かれている <4時間程度> という 教育的視点からの保育時間を支持しています。
子どもが、熱中して取り組め、集中力が持続する限度はその程度だということです。
しかし、働いているお母さんにしてみれば、もう少し長い時間幼稚園で預かってくれればといった希望があるのも事実です。

そういった視点から幼稚園の新しい姿を検討する文部省の委員会では、これからの幼稚園のあり方を検討しています。

幼稚園で行われる教育の部分と、それを超える時間子どもを預かる部分を分けて考えていく必要があるのです。
子どもの「学び」と社会の変化に伴う 「ケア」の部分を子どもにとって無理のない形で世の中に提供していくことが、幼稚園の新しい姿になっていくと思います。

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じっと座っていることができないのですが、小学校では大丈夫でしょうか?

子どもの 持続力を育てる

子どもは 自分にとって興味、関心のあることに対しては、驚く程の 持続力を発揮します。

座るという場面だけを捉えるのではなく、子どもが何に興味を持っていて、そのことに対して、どれくらい持続力を 発揮できるのかが、大切なポイントです。

興味の対象は、例えば ボール遊びなどの体を動かす内容でもよく、1つのことに対して、興味を持続する力を持っている子どもであれば、席に座ることが、出来にくても、さほど問題ではありません。

年長も後半になれば、幼稚園の先生は、従来よりも意識して、部屋にみんなを集めて、黒板を使うなどして、子どもに「伝える」或いは、「教える」といった内容を、増やしていきます。

このようなことを通して、子どもは、「自分にとって大切な内容を、聞き逃さないようにしよう!」
ということを学ぶのです。

集中することが出来る子どもであれば、「座る」という習慣も、短期間で身に付けることが出来ます。

小学校も変わってきている

小学校の先生との合同の研究会で話されていたことですが、
小学校でも以前よりは、「子どもを座らせる」ということに対して、ゆったりと構えるようになってきたようです。

以前は、入学早々に、じっと座っていることを、要求していたのが、最近では、授業の形態も単に座ってばかりいるものから、学校を探検したり、幼稚園のように「生活を通して学ぶ」、といった内容のものが増えてきて、教室にじっと座っている時間は、はるかに少なくなってきているようです。

そして、徐々に従来のような授業形態に入っていけるように配慮されているように思います。

ですから、座るということに拘るよりも、興味のあることに対して、持続して取り組めるということが大切です。

表面だけで とらえないで

上記のような子どもの場合、「座らない 落ちつきのない」という場合もありますが、座っていても、ただ座っているだけで、「問題解決場面になれば大人が解決してくれる」といった受け身の姿勢でいる場合も見うけられます。

ですから、座る子、座らない子といった表面にでてくる現象だけでなく、子どもの興味、関心に対する持続力といった、本来 その子に育っていなければならないことが、年長としてどの程度育っているかが、重要なポイントになってきます。

表面にでてくる現象は一つの育ちの表現形態ですから、それを見逃さないことが大切ですが、表面の現象だけで、判断してしまっては、子どもの育ちを援助することはできません。

「座りなさい」「じっとしていなさい」と言葉で指示を与えるだけで子どもが育つのではありません。

どこが、その子の持続力を育てるのに欠如していたか、といった視点で、今までの育ちを見なおしてみることが大切です。

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子どもは何事に対しても、興味は示すが、飽きっぽくて持続しないのですが?

このようなお子様の場合、本人が、何かに興味を示して、遊び始めたときに、周囲の大人が過度に干渉しすぎる場合が、多いように思われます。

大人が、「良い遊び」、「悪い遊び」といった、既成の概念に らわれていて、子どもが遊び始めると、大人の思いで、子どもの遊びを良い方向にコントロールしようと何くれとなく干渉し、「遊びを本来の意味で深める」 といった習慣がついていません。

そして、こまった時には、待っていれば、周りの大人が解決してくれるので問題場面はそのままにして、次の遊びへと場面を転換してしまうのです。

このようなことが習慣化している子どもは、本来、年長児として育っていなければならない<持続力>に欠けている場合が考えられます。

今一度、基本に戻って、その子が、何に興味を持っていて何であれば持続して遊ぶことが 出来るのかを、よく見極めた上で、そのような遊びを始めたときには、大人が干渉をすることを避け、子どもが、主体的に遊びを深めていけるように環境を整えてあげることが大切です。

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簡単な計算ができるほうがいいのですか?

子供は生活を通して学んでいきます。

数量概念の形成については、幼児教育の根幹を規定している幼稚園教育要領では、
「日常の生活の中で数量や図形などに関心をもつ」と書かれています。

では、どの程度の内容を、遊びを通して学んでいるのでしょうか。
子どもたちの遊んでいる場面の事例研究をもとにお話します。

家庭での親子の触れ合いの中で

【 事例 1 】 1、3歳児 2月
「Yくんが幼稚園に来るの 遅いね」 と言って、玄関をのぞきに行ってはY男の登園を待っている

「10数えたら来るかな? 1・2・3・・・・・・・」
と言って10まで数えたが、Y男は 来ない

先生が「20ぐらい数えないと来ないかな?」と言うと、

「11・12・13・・・・・・・・・・」と20まで数えた。
そえでも 来ないので今度は21から30ま 数え、「200くらいじゃないとだめかな。でもたくさんだから数えられない。
200まで数えた夜になっちゃうよ。」と言った。

一般に、3歳の子どもでは、まだまだ遊びの中で数を唱える事例は、あまり多くありません。
3歳児のクラスでも、後半になって、やっ遊びの中で 使われるようになってくるくらいです。
でも 3歳の子どもが、数をまったく知らないのかというと、そうではありません。
日本の場合、お風呂に家族の人達と一緒に入っているときなどに、よく数を唱えますから、言葉として本当の意味を理解しているかどうかは別として、音を楽しむような感覚で、数を唱えることがみられます。

このような経験を何度も積んでから、子どもは遊びの中で、数に関して、まちがった経験をしながら、適切な場面で自由に使えるようになるのです。

家庭での親子の触れ合いの中で、自然と数唱を学んでいる「お風呂」のような場面は、大切にして頂きたい重要なことなのです。

友だちとの 遊びの 中で 基本概念を形成

【 事例 2 】 5歳児 7月
幼稚園でピアノに合わせて歩き、曲が止まったら、タンバリンの音の数の人数でグループをつくって遊ぶ。

2人組、4人組と人数が増え、7人組をつくることになる。

K子の5人組と他の2人組が残る。
K子は 「数えてみよう」と グループの友だちと一緒に数える。
B男に 「両方を合わせると、ちょうど いいじゃない。」と言われ、他の2人組に気付く。
手をつないで7人組になる。

5歳児の年長組になると、遊びの中で数に関する言葉が急に増えてきます。
自分たちの理解していることを、お互いに伝え合いながら、それぞれの概念を充実させていきます。
このような事例のように、友だちからさまざまなことを教えられ、遊びの中で簡単な足し算や引き算をしているのです。

もちろんそのようなことに気付くように、幼稚園の中では、環境を設定しているのですが、子どもたちは自分の力で、また、お互いの力を利用しあいながら学びを深めていきます。

ペーパーで計算の練習をすることによって、見かけ上、計算が出来るようになることよりも、友だちとの遊びの中に含まれている、基本概念の形成こそが幼児期には大切なことなのです。

自らの力で遊びをとおして、数量概念を獲得した子どもたちは、小学校以降の学習にも意欲的に取り組めるのです。

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幼稚園にいじめはあるの?

京都府私立幼稚園連盟では、幼稚園での「いじめ」の問題について研究会を設けて研究してきました。

  • 幼稚園に入るまで、あまり子ども同志の遊びをしなかった子が、クラスのやんちゃな子たちの戦いごっこに巻き込まれ登園を渋った事例

  • 仲良しでいつもふざけあって遊んでいる二人のうち、片方の親からは、「いじめられている……..。」と相談があったが、実態は、その子の方が実はやんちゃでな方で、相手がもてあましてる事例

色々な事例がありましたが、それらを踏まえ幼稚園での「いじめ」についてお話しします。

幼稚園は初めて社会に出会う場所

幼児にとって幼稚園は、家庭から離れ、初めて社会に出会う場所です。
その場所は仲間がいてとても楽しいところなのですが、一方で、家庭のように、わがままが許される場所ではありません。

子どもたちは集団の中で、「自分の思いどうりにならないことがある」ことを学んでいるのです。

それぞれの子どもが、それぞれの個性をもって集団を形成していこうというのですから、トラブルがあって当然です。

子どもたちは、

  • 自分の思いどおりにならないことがあることを学んで、

  • 自分中心の考えから、一歩成長して、友達と一緒に 楽しく遊ぶには、相手がいることを学び、
  • 相手の気持ちを考えて行動することを、学んでいくのです。

揉まれることの大切さ -小学校以上の「いじめ」との違い-

 

幼稚園で大人の目に「いじめ」と映ったり、子ども自身が、「いじめられた」と感じたことのほとんどは、成長していく上で、必要な トラブルとして、前向きに対処していくべき問題なのです。

この時期に人間関係で、揉まれておくことは、大切です。
いろいろな 葛藤に悩み、でも、「友達と遊びたい。」「友達と遊ぶのが好きだ」という人間への基本的な信頼関係を築いていくことが、非常に大切なのです。

この意味で、小学校以上の「いじめ」と基本的に異なります。

幼稚園を信頼し、連絡をとりあって

しかし、仲間とちょっと違っているだけで、攻撃しようとしていたり、子ども同志の力関係が、固定していたりして、問題が起こっている場合、子どもの力だけで、解決出来るものではありません。

子ども同志のトラブルに関して、どこまで親や先生が関与し、どこからは、子供たちだけで解決していくべきなのかは、個別のケースによって判断がことなり、難しい問題ですが、常に自分のしていることが、相手にとってどのような影響を与えたのかを、話してあげ、ともに学び 成長していくことが大切です。

トラブルを避けるのではなく、トラブルを通して、成長してほしいのです。

このためには、幼稚園を信頼して頂き、どんなことでも、幼稚園と連絡をとりあって対処して頂きたいのです。

そうすることによって、トラブルが、トラブルでなくなり、子どもの成長の、大きな原動力にすることが出来るのです。

このような学びの場が、幼稚園です。

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