
水の中で暮らしているさかなくん。学校へ通うにはゴムのズボンをはいて、水が入ったヘルメットを被り、ひれにクリームを塗ったりと大変です。それでも、学校は好きです。
ただ1つ体育の授業を除いては。今日は1番嫌いなリレーの日。弱い足びれのせいで、走るのが苦手なさかなくんは転んで怪我をしてしまいました。家でむっすりしていると、同級生のトカゲさんとにんげんくんがやってきて…。世の中には色々な生き物がいて、得意不得意があるけれど、互いに認め合い、理解し、助け合いながら生きていくことの大切さを感じられる絵本です。
北野幼稚園 奥村 郁恵

お出掛け大好きな羊のモリ―がお父さんに貰ったワニの鞄をもって一人でお出掛けをする物語です。モリ―はだいたい一人でお出掛けすると迷子になってしまうようで今日も迷
子になってしまいました。そこからモリ―とワニの大冒険が始まります。実はワニは物が入る鞄のような、話すことも出来る生き物のような不思議な物でした。美味しいパン屋さんでパンを買って皆で分けて食べたり、迷子になったからこそ出来る経験が描かれています。モリ―は無事にお家に帰ることが出来るのでしょうか?多くは描かれていませんがモリ―とワニの相棒の様な素敵な関係性に心が惹かれる一冊です。

お母さんからお留守番を頼まれたモグラのモーとグーとラーコ。
「怖いことがいっぱいだから絶対に外に出てはだめよ!」と言われていましたが、やっぱり寂しくなり、3匹はお母さんを探しに出かけます。トンネルを抜け、穴から外へ出てみ
るとそこは、、、次から次へと起こるハプニングにドキドキが止まらず、ぐっと引き込まれる作品です。また、「おまえうまそうだな」でおなじみの宮西達也さんの作品なので、子どもたちも、お話だけでなく絵にも親しめること間違いなしです!
自然幼稚園 池田佳菜子

プレゼントに結ばれたピンクのりぼん。女の子が「りぼんちょうだい」と、自分の髪とお人形に結ぶと、あひるやねこ、ねずみ達がやってきて「りぼんちょ
うだい」と女の子におねだり。首にまいたり、なわとびしたり、旗を作ってかけっこしたり、りぼんはどんどん短くなっていくけれど、みんなとっても楽しそう。りぼんをつけると渡す人ももらう人もうきうきしますね。自分で見つけた小さな幸せとみんなで分け合う嬉しさが感じられる素敵な絵本です。
いずみ幼稚園 山極 恵子

北のお山のてっぺんに住んでいるやまんば娘のまゆ。ある日、まゆは大きな人に会いました。それはなんとツノが生えた鬼!
お腹が空いた鬼はまゆを食べようと企みます。しかし、木や岩を軽々持ち上げてしまうまゆに鬼はびっくり!
大鍋のお湯がぐらぐら温まると「あついおふろにおはいり」と鬼がまゆを誘いました。すると、まゆはお母さんのある言葉を思い出しました。優しさと2 人の会話がクスッと笑えて、心温まる素敵な絵本です。
八条幼稚園 坂本若菜

♪さるのおしりをぬらしても・・・♪ とリズミカルなフレーズが頭に残ります。そして、「かえるをのんだととさん」「まほうつかいのでし」でおなじみの斎藤隆夫さんの絵は、なんとも暖かいのです。今の生活にはない風景が広がります。だからこそ、この温かな言葉と絵が一層想像力をかきたてるのかもしれないですね。是非、年長児の三学期にお勧めの一冊です。
下鴨幼稚園 永田 貴子

森の中でこぐまが見つけた古いピアノ。「もうピアノひかないの?」そんなこぐまの言葉にクマのブラウンは悲しい顔。昔、パパがピアニストとして世界中で活躍し、大スターだったことを知ったこぐまは、パパを喜ばせるためにあることを思いつきます。大好きなパパのために頑張る一生懸命なこぐまの姿と、仲間想いの動物たちがおこす一晩の奇跡は、心暖まる感動ものです。
相手を思いやるこころがたくさん描かれた愛が溢れる素敵な絵本です。
京都カトリック信愛幼稚園 仲上 和花

躍動感溢れるダイナミックなタッチに絵本の世界へどんどん吸い込まれます。川に落ちてでも体ごとで捕まえた大きな魚の手ごたえが嬉しくて抱きしめたまま眠ってしまう男の子。気が付けば瀕死の状態の魚にびっくり! 何とか助けたい必死の思いで水に濡らそうとして逃がした魚は息
を吹き返し川の中から元気に飛び跳ねてみせます。
その姿に男の子は何とも言えない満面の笑み。強さだけでなく命あるものへの愛しさが伝わる心に響く一冊です。
同志社幼稚園 逢澤久美

おなじみ赤オニのサラリーマン、オニガワラ・ケンが運動会に臨みます。
オニガワラは赤・じごくチーム。
対するは白・ごくらくチーム。オニ、ほとけさん等、個性あふれるキャラクターと共に、ドタバタの競技を繰り広げます。一進一退の勝負のゆくえは…?
勝ち負け関係なく、体を動かし・心を合わせることの楽しさを改めて感じました。こどもも大人も楽しめる、スポーツの秋にふさわしい一冊です。
認定こども園紫野幼稚園 渡邊大修

いつもお月様を見ている男の子。
お月様に話しかけて、友達になりたいのかな?
細い細いお月様や、まん丸のお月様を素敵な言葉で表現しています。
自分も小さい時、どこまでもついてくるお月様を、不思議に思っていたことを思い出しました。
夜空を見上げたくなる一冊です。
睦美幼稚園 中村 眞弓