絵本の紹介

「あかいてぶくろ」林 木林 文 岡田 千晶 絵 小峰書店

 おかあさんに編んでもらった赤いてぶくろは、ちびちゃんの手をいつもふっくらふんわり包んでいました。
雪だるまを作ったあとは、ちいさな手が冷たくならないように毎晩ストーブの前でてぶくろを温めていました。ある日、ちびちゃんは右のてぶくろを落としてしまい、探しまわっても見つかりません。そのてぶくろは たくさんの動物たちから温かさを届けられましたが、さ てどうなってしまうのか…。 動物たちにも大切にされ、優しく心あたたまる絵本です。

くるみ幼稚園 今中 沙里香

「でんしゃにのったよ」 岡本 雄司 さく 福音館書店

 畑の中を走るローカル線から、新幹線に乗り継いで東京駅までの電車の旅を楽しみます。
人やお店、行き交う電車が増えていく様子があたたかいタッチの版画で表現されています。
ガッターン ガタタン、レールを走る音や揺れる感じ、 一緒に電車に乗っている感覚を味わえます。じっくり何度も見返したくなる絵本です。

永観堂幼稚園 村田 由希子

「ワニのクロッカス なにができる?」 ロジャー・デュポアザン さく こみや ゆう やく 好学社

スイートピー夫妻の緑あふ れる農場で暮らす動物たちの お話です。その動物たちがそ れぞれの役割を持っているの に、わにのクロッカスだけな にもありません。そこで、自 分には何ができるか考え、挑 戦してみるのですがうまくい きません。

そしてとうとう ……!自分にしかできない事をみつけることがどんなに素敵でうれしいことなのか。 みんな違ってみんないいのです。このお話を読むと元気 になること請け合いです。

聖三一幼稚園 有原 えり子

「おやおや、おやさい」 石津ちひろ 文 山村浩二 絵 福音館書店

個性豊かな野菜たちがマラソン大会に挑む絵本です。
やる気満々の野菜たちは一斉に走り、沿道ではたくさんの野菜が応援しています。絵本には「りっぱな パセリは つ っぱしる」など、短い言 葉で的確に野菜の特徴を 捉え、言葉遊びの要素も含まれた語感の良い文章がたくさんあり、繰り返し読んで楽しめます。細部まで丁寧に描かれており、眺めているだけでも想像力が膨らみます。買い物や食卓で絵本のシーンを思い出し、野菜への興味を高める一冊です。

京和幼稚園 窪田 萌希

「おばけのこままわしたいかい」西平 あかね さく 福音館書店

たろうが、まつぼっくりこまにしようとしていた、まつぼっくり。実はまつ
ぼっくりおばけでした。ふわりと可愛いまつぼっくりおばけと、こままわしたいかいへいくことに…。

 ながいきしょうぶで、おばけたちがまわす、ユニークなこま、さらに、たろうと可愛らしいおばけたちが、こまを通じ心を交わせていく姿が楽しい一冊です。久しぶりに、こまをまわしたくなりますよ。

「でんしゃでおでかけ」ケッソクヒデキ さく 福音館書店

 東京に住んでいるしょうじくんは、いとこのひろしくんに会いに名古屋までお出掛けすることになりました。家族4人で電車や新幹線を乗り継ぎ向かいます。車体や駅のホームが リアルに描かれており、景色が段々と変化していく様子にわくわくすること間違いなし!

 しょうじくんと一緒にお出掛けをしているような気持ちなれる、電車好きのお子様にはぴったりの一冊です。
         
       

ふじのき幼稚園 岡田 優芽

「しらすどん」最勝寺 朋子 さく・え 岩崎書店

 今日のメニューはしらすどん。最後の一匹を食べ残したまま席を立ったりょうくんは、みるみる小さくなって丼に吸い込まれました。そして、しらすになって大冒険に出かけることになりました。
しらすは小さいけれど、そこには確かに命があり私たちはその大切な命を頂いています。
美しい色彩と細かく描写された絵、しらすの目線で描かれたストーリー。どこをとっても心に残るそしていろいろなことを考えさせられる絵本です。
       

洛西せいか幼稚園 飯田 玲子

「くるまのなかには?」石橋真樹子 さく 福音館書店

 街中で見かける大きな車たち。一度は見たことのある車がたくさん登場します。
「乗ったことはないけれど、中はどうなっているのかな?」「何が入ってるかな?」「どんな風になっているのかな?」
 子どもたちの「覗いてみたいな」がちょっぴり叶うそんな絵本です。

 絵本を読むと「すごい!」「これ見たことある!」と子どもたちが口々に話す様子が思い浮かびます。日常の中にある車を中心とした子どもの“わくわく”が広がる一冊です。        

光華幼稚園 西山 奈緒

「はるのにわで」文:澤口 たまみ 絵:米林 宏昌 福音館書店

 お日様の光が差し込んだ春の庭を覗いてみると…アマガエルやマルハナバチ、コモリグモとアメンボ、モンシロチョウにカナヘビ、カマキリやカタツムリなど、様々な生き物と出会えます。鮮やかな色彩で絵本いっぱいに描かれた春の庭は、目からもワクワクした気持ちにさせてくれます。様々な生き物に興味をもつ、きっかけにもなる、これからの季節にぴったりの一冊です。他にもどんな生き物がいるのか、皆さんも探してみませんか?

南殿幼稚園 江守 紗矢佳

「のいちごつみ」作・絵:さとう わきこ 福音館書店

 美味しいジャムを作ろうと、ばばばあちゃんは野いちご摘みに出掛けましたが、「ちょっと一粒」とつまみだしたら止まりません。

 ハプニングもありましたが、失敗しても次どうしたら良いのか前向きに考えられるそんな姿がとても素敵です。

 ばばばあちゃんのポジティブな考え方やつい口ずさんでしまいそうな数え歌。

 これから新年度を迎え、少し不安を感じている子どもたちにも元気を与え、新しい季節に期待を持てるような絵本となっています。是非読んでみて下さい。

    

山科幼稚園 野田 優佳