管外研緊急レポート

管外研緊急レポート

今年の京私幼連盟の管外研修は6月28日(木)~30日(土)の日程で福島県を訪れました。その最大の目的は言うまでもなく、東日本大震災で被災された幼稚園関係者の皆さまに直接お話を伺うことでした。

そして、お話をお聞きすることで、テレビや新聞などの報道では知り得ない、震災発生直後から現在までに、現場の中で起こっていたことに直接触れ、私たちが京都からどのような支援をするべきなのか、何が出来るのか。そして、京都に住む私たちが学ぶべきことは何なのか。そのようなことと向き合う機会となれば、という思いで二つの幼稚園を訪問させていただき、関係者の先生方から大変貴重なお話を伺うことが出来ました。

そして、改めて、大震災の爪痕は今も深く深く関係者の皆さんの心の中に残り続けていて、復興までにはまだまだ遥かに遠い道のりであること、国や東京電力の賠償もほとんど手つかずのままであること、行政はこのような未曾有の事態でも前例にこだわり例外を認めないこと、などなど聞くこと全てが驚きの連続でした。

しかし、そのような中にあっても福島の皆さんは、「子ども達の笑顔を見たら、しんどいことや、嫌なことなんか吹っ飛んでしまう」と笑顔で応えて下さいました。

「京都の私たちはどんなことをしたら良いのでしょうか?」そんな問いに「どうかお願いだから、私たち、福島ことを忘れないで欲しいんです。京都にいる福島の人にも声をかけるだけ、本当にそれだけでいいんです。」その言葉を聞いた途端、こみ上げる涙を我慢することは出来ませんでした。そして、参加者全員が、京私幼連盟として今後とも絶対に皆さんを支援し続けていかなければならないと、深く胸に刻んだ瞬間でもありました。

 このレポートをお読みいただくことで、一人でも多くの方が、私たちと同じ気持ちになっていただければ嬉しい限りです。今後とも皆さまの温かいご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

(社)京都府私立幼稚園連盟
理事長 藤本明弘