巻頭言

2019年10月より無償化が予定されています。

公益社団法人 京都府私立幼稚園連盟 理事長 川名 マミ

  令和元年6月総会で、新理事とともに三役・追認理事をお認め頂き、6月20日より新体制がスタートいたしました。地区理事さまと共に2年間の任期をしっかりと務めさせていただく所存です。何卒よろしくお願いいたします。
  2017年幼児教育・保育の無償化の構想が選挙公約に掲げられ、いろんな議論をへて大特急で制度の概要が組み立てられてきました。
 その中には私立幼稚園にはなじみのない文言や書類があり、事務量の増加にとまどいを感じられることもあるかと思いますが保護者の負担軽減という事ですので、私たちも踏ん張りどころだと認識し、従来の私立幼稚園がもっている多様性や柔軟性を十分に発揮して乗り切っていきたいと思っています。
  2019年10月より無償化が予定されています。このことにより今までより、より一層の幼児教育の重要性を社会に対して発信することが重要なこととなってきます。まずは園内での教員間での教育理念と方針の共有、そしてそれらをどのように保護者に伝えるか、どのように「保育の見える化」をしていくかを各園が真剣に考えることが急務となってきます。
 そして、なによりも保護者に「なぜ無償化になったのか」をしっかりと伝えることが私たち幼児教育関係者の責務です。
 ぜひ2019年9月2日全園配布の幼児教育研究機構発刊の「PTA新聞」を熟読いただき
 保護者の皆様に園長自らの発信で伝えていただくことが大変重要だと考えています。
 そのことが私たち幼稚園の立ち位置こそが優位性をもって社会に認められる結果につながると信じています。
  このような課題と責務があるなかですが、私たちが最も大切にすべきことは今までの歩みの中で地域に認められた私立幼稚園としての役割を再認識して、この地域にこの幼稚園があってよかったと思っていただけるよう、教育の質の向上に取り組んでいただきたいと思います。
 今後、連盟としては加盟各園の良さがより一層それぞれの地域で輝けるように幼児教育相談研修・新規採用研修・乳幼児保育研修会・免許状更新講習・ミドルリーダーをはじめとする 各種、研修・研究の充実を図ること、また評価の観点でのECEQ(イーセック)の手法を使った公開保育や養成大学と連携しての免許の上進など、また、無償化に関する情報提供、関係機関との折衝など何よりも私学助成のより一層の充実を念頭に運営していく所存です。
 無償化の実施を控え、幼児教育に携わる各自が誇りをもって、「こどもがまんなか」の思いで「保育の質を」を大切にしながら、私たちの営みを検証することを怠らず共に邁進して行きたいと願います。
 皆様方のより一層のご理解・ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。