
子ども達の大好きなバナナ。冷蔵庫に入れておくと、黒くなってしまうのはなぜ?
皮に浮いている黒い点はなに? いつもなにげなく食べているバナナの秘密がいっぱいの絵本です。
ふだん食べる時は「甘くておいしいね〜」くらいの感想だけど、この絵本を読んだら ”バナナ博士” のようなコメントができそうです!
ちなみに、表裏紙のお茶目なイラストにも注目ですよ。
細井 智佳子(寺之内幼稚園)
「バナナのはなし」
文 伊沢尚子 絵 及川 賢治 出版社 福音館書店

昔、とらとねこは山の中で暮していました。とらは今と違ってのろまで、獲物を捕るのが下手でした。ねこは、身体は小さいのにとてもすばしっこくて獲物を捕まえるのが上手でした。今は、とらはねこを探して深い森の中を歩き回り、ねこはとらを恐れてとらの近づかない人間の家に暮らすようになりました。どうして?それがわかるお話です。
迫力たっぷりのトラとすばしっこそうなねこの絵にすっかり引き込まれて夢中で見入ってしまう素敵な絵本です。
堀 陽子(うぐいす幼稚園)
「むかしむかし とらとねこは….」〜中国のむかし話より〜
大島英太郎◎文・絵 出版社 福音館書店

はい もしもし あ、おばあちゃん。うん ぼくだよ。いまから?ぼく ひとりで いくの?おうちの まえの みちをまっすぐ いって いなかまちを まっすぐ まっすぐ ……
言われた通りに、おばあちゃんの家を目指してまっすぐまっすぐ歩いていきます。その行く先で出会うものは、ぼくにとってはみんな初めて。こわいものかな?一つひとつ確かめながら歩いていきます。初めての道でのドキドキとワクワク、そしておばあちゃんの家についた時のホッとした気持ちをぼくと一緒にたっぷり味わえる絵本です。
田崎壮太(佛教大学附属幼稚園)
「ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ」| ペンギン社

動物たちの運動会。ぞうたちのパン喰い競争ではさるが乱入、ラグビーの様なうさぎとかめの激しい騎馬戦、足の長いきりんのフォークダンスではちょっとしたアクシデントが・・・。
昼休みにはいろんな動物ののんびりとした様子が言葉遊びになっています。ユニークな描写とすべての文が上から読んでも下から読んでも同じ言葉遊びで、ググッと引き込まれる楽しい絵本です。
山本 美樹(華頂短期大学附属幼稚園)
「まちには いろんな かおが いて」| 福音館書店

「ぼくが てくてく あるいていくと まちには いろんな かおが いて つぎつぎ かおが かおを だす」
マンホールに信号の押しボタン、火災報知機に家の壁・・・。
歩いていると いろんなものが顔に見えてきて、表情豊かな街の景色。いろんな顔に呼びかけられて、ウキウキわくわくしちゃいそう。
子どもたちのお家から幼稚園までの道のりも、ますます楽しくなりそうな 心が躍る一冊です。
小山ひろみ(コドモのイエ幼稚園)
「まちには いろんな かおが いて」| 福音館書店

赤い屋根の小さな家に3びきのねずみが住んでいて、はるの大そうじを始めました。家の中のものをつぎからつぎへと外に出します。
通りがかりのいろんな動物たちが、その品物をみて欲しがります。最後には家まで欲しいと言われ………。
いっぱいの赤いバラの花にかこまれたねずみの家には、いつも近所の動物たちがたくさん。みんなとてもうれしそう! でもどうして赤いバラが咲くようになったのでしょうね? ほんわりやさしい絵本です。
近澤隆子(桃山幼稚園)
「はるです はるのおおそうじ」| 福音館書店

エルマーがまだ小さな子どもだった時、年老いたのらねこから、かわいそうなりゅうの子どもの話を聞きます。「もし助け出せたら背中に乗せてもらって空を飛ぶ事が出来るかもしれない。」それで、猛獣が一杯いる“どうぶつ島”へエルマーの冒険が始まります。どうすればお船に乗り込めるかな?トラにチューインガムをかませる?サイに角を磨かせる?ライオンのたてがみにリボンをくくらせる?りゅうを無事に助け出す瞬間までドキドキスリル満点です。勇気と機知と優しさがいっぱいで次々と読みたくなる本です。
堀 陽子(うぐいす幼稚園)
「エルマーのぼうけん」| 福音館書店

きいてごらん おとがする からだのなかで ドゥン ドゥン ドゥン ドゥン おとがする』
人間だけじゃない、動物や小さな虫、鳥たちも…みんな同じ、生きている。
ドゥーンドゥーン トクントクン タクタク・・・
音は違うけれど、みんな生きている。どれもとっても大切ないのちの音なんだよ。短いお話の中でも、そんな”命の大切さ”を感じることができる心温まる一冊です。
読み終わった後は、自然と友達同士で胸に耳をあて、聞き合いごっこがはじまりますよ。
布施麻里子(自然幼稚園)
「からだのなかで ドゥン ドゥン ドゥン」| 福音館書店

子ども達が大好きな雪のお話です!!
空からひとひらの雪がまいおり、心はずむ男の子の心とは裏腹に、大人達の反応は少し冷めています…。
それでもどんどん降り積もる雪。色彩に灰色が多く使われた絵本ですが、最後には男の子の心と同じ様に明るく晴れ渡ります!!
雪が大好きな子ども達だけでなく、子どもの心を忘れた大人にも是非読んでもらいたい絵本です。
京都では、年に数回積もるか積もらないかの貴重な雪!今年の冬も、子ども達と雪が降る日をワクワク心待ちにしたいと思います!
山本利恵(東山幼稚園)
「「ゆ き」| あすなろ書房

「こぶたたぬききつねねこ」というお馴染みのしりとりから物語は始まります。しりとりを通して仲間が増え、みんなでいたずらをして泣いたり、笑ったり!様々な場所へ行き冒険もするけれど、やはり最後は安心できるお母さんの元へ帰っていきます。
一見、言葉遊びのような絵本ですが、言葉をたどる中で不思議とお話がイメージされ、温かい気持ちになっていきます。一人ひとりが違ったお話の楽しみ方ができる、そんな素敵な一冊です。
和田芙未子(鴨東幼稚園)
「こぶたたんぽぽぽけっととんぼ」| こぐま社