活動報告

●第26回 設置者・園長特別研修会【総務部】

日時:12 月1日㈯ 15 時~ 19 時半
場所:京都ブライトンホテル
内容:
「ヒトの社会的認知の発達とその進化的基盤-知っておきたい3 つのこと」
                               京都大学大学院 教育学研究科教授 明和政子先生

比較認知科学は、ヒトと一番近い動物であるチンパンジーの生態と比較して、ヒトとは何か?どのように進化していったのか?ヒトらしい脳がいつ、どのように獲得していったのかを探求していく学問である。明和先生は最新の比較認知科学の知見を基に、脳の感受性期にある乳幼児期が脳の発達において最も重要な時期であり、その脳の発達を支えるのが周囲の大人の関りを含めた環境であることを中心に話を進めていった。ヒト特有の脳の働きは、他者を認識し共感する力と、自分の心と他者の心を切り離して考える視点の変換能力に大別できる。そこから、ヒト特有の「伝え・伝えられる」関係が築かられていく。保育の意義を科学的側面から見直すことができたとともに、未来の子どもの脳を育む重要な責務を担っていることを確認した有意義な講演となった。