絵本の紹介

【絵本の紹介】「さかなは さかな ~かえるの まねをした さかなの はな~」(レオ=レオニ 訳 谷川 俊太郎)

 さかなは、幼なじみのかえるから広い世界のお話を聞きました。池の中から出ることのなかったさかなは、外の世界を見たくて仕方ありません。そこで、思い切って岸に飛び上がりました。しかし陸の上では、息ができず、動くこともできません。そんなさかなを、かえるがそっと池にもどしてくれました。水の中で輝くひかり、美しい水草、どこのせかいよりもうつくしいせかいが目の前にありました。さかなは、あらためて、今まで自分がいた水の中のせかいが本当にすばらしいところだと気がつきました。 私たちも他人のことを羨ましく思ったり、憧れたりすることがあります。この絵本を読んで、あるがままの自分、あるがままのせかいを受け入れることの尊さ、大切さを、やわらかい心を持ったこどもの時期に感じてもらえるといいなと思いました。

京都幼稚園 深澤素子先生

さかなは さかな| 好学社