絵本の紹介

【絵本の紹介】「ももたろう」(文:松居 直 画:赤羽 末吉)

「昔、昔、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。」と、日本昔話と言えばお馴染み、子どももよく知っている「ももたろう」。ですが、この絵本は言葉のリズムは聞き慣れたものではなく、独特の表現になっています。桃の流れてくる「つんぶく、かんぶく」、赤ちゃんももたろうの泣き声が「ほおげあ、ほおげあ」。「鬼が島の鬼が来て、あっちゃ村で米とった。」など、聴覚を刺激する音が大人にとっても魅力的。子ども達ももちろん、絵本の中へ引き込まれるかのように聞き入っていました。表紙からも感じ取れるももたろうの力強さ。ももたろうは鬼が島へ行き、無事に鬼を退治する事が出来るのでしょうか。昔話の良さがぎゅっと詰まった一冊です。

洛東幼稚園 森脇晴香

ももたろう| 福音館