輝く瞬間

【輝く瞬間】 2013年2月

聖三一幼稚園 柳原 義之

 寒い日が続きますが、暦では立春を過ぎ、物事がモゾモゾ動き始める季節を迎えました。園庭には陽の当たる部分がずいぶん広くなり、子ども達の動きも活発になってきました。

 朝のお迎えの時には、園庭の取り残された小さな落ち葉や枝を拾っていますが、どうも園長というより、掃除のおじさんに見えるらしく、「今日もお掃除してるの?」と声をかけてくれます。

 一見きれいに見えても、行ったり来たりしていると花壇やプランターの隅、子ども達が走り過ぎた砂の中から枯葉や銀杏の軸などが出てきます。その時々に違ったものがあり、ふと視線を木の枝に移すと、木の芽の膨らみや、ごく小さな若葉が鮮やかな緑を見せてくれたりします。

 保育も同様に毎日同じようなことが繰り返されているように見えて、先生たちは子ども達の中に新しい発見をし、育つものを見つめ、時に取り除き、時に水を与えながら一人一人の成長を促します。春は間もなく、そこまで来ています。