輝く瞬間

【輝く瞬間】 2014年9月

 「せんせい。ピアノひいて」「こんどのうたはなーに?」保育室に足を運ぶと子ども達が声を掛けてくれます。4月から“うたのじかん”を担当しています。昨年度から園長となり、まだまだ新米で慣れない事ばかりですが、出来るだけ子ども達と近い距離でいたい願いや、共に楽しめる事はないかしら?と考えた上、先生方に提案しました。

 毎月1曲、学年に相応しい歌を紹介しに出かけます。歌は先生からのリクエストもありますし、クラスの子ども達の顔を思い浮かべながら選んだこともありました。
うたのじかんは“歌を伝える”時間です。歌うことは大好きですが、音をうまく取れなかったり、歌詞を忘れたり、歌の世界が十分に伝えられなかったり・・反省しきりです。でも“伝える”とイメージすると、少し私の心は楽になり、「さあ、どんな風に伝えようか?」とワクワクした気持ちになるのです。

 伝える方法は様々です。音の高低を手で表して表現したり、お話を語ってから歌い始めたり、絵を描いて、それを見ながら言葉をイメージ出来るようにしてみました。(実は覚えきれなかった歌詞がその裏に隠れていました。)

 どの学年も、なかなかみんな真剣に聴いてくれます。振りの付いた歌の時、あまりの子ども達の熱演に伝えている私が感激し、拍手を送ったほどでした。

 伝えた後は、クラスの先生にお任せし、日々の保育で歌っていきます。各クラスから、その歌が聞こえたり、(雨の日に)「はれろごま!」(♪はやくてんきにナーレより)と子ども達から言葉が出てくると、「出てきた!出てきた!」と嬉しくなります。

 さあ2学期のスタート。これからどんな歌を紹介しようかしら?新しい歌との出会いを、子ども達とともに楽しみたいと思います。