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【新連載】3回シリーズ(3)

よき聞き手として・よき話し手として

佛教大学 髙橋 司

 3回の連載の最後として、まとめておきたいと思います。

1. 子どもにわかることばで話していますか?
子どもにわかることば、すなわち理解できることばで、そのうえゆっくりと落ち着いた態度で話しているかどうかということです。日常生活においてはついつい繰り返しのことばが多いので、早口になったり、大人のことばで話してしまうことがあるかと思いますので、改めて確認しておきます。ゆっくりと話すと言っても、間延びしてしまっては子どももいらいらします。間の取り方も考えて話してみてください。

2. 具体性のあることばで話していますか?
「話を見せる」ということを意識して話すようにしてください。そのためには、「具体的なことばで話す」ことです。
「お日さまが、キラキラしているから暑いのね。」
「雨がザーザーと降ってきました。」
「水道の水が、チョロチョロでてるね。」
など、擬態音などを交えて話すと行動意欲を育むことができるのです。

3. 子どもの考えや主張をゆっくり聞いてあげていますか?
子どもにも言い分や主張があります。口の中でモグモグしている時も、「グズグズして」などと言ってし
まわないで、
「先生が聞いてあげるから、ゆっくり言ってごらん。」と言えば、発表する意欲も出てくるのです。受け入
れの態度はきっちり作っておきましょう。

4. 注意は急場を捉えて短く、失敗の時は現場に即して
 注意していますか?
注意や小言を毎日繰り返していませんか?それは決してしつけることでありません。あっさり適切に言いましょう。ダラダラと的外れの小言をいくら並べても効果はありません。失敗した時は、その場で叱るようにしましょう。後日思い出して、言ってみても少しも効果はありません。

5. 子どもが理解したと思うようなことでも、もう一度
 確かめていますか?
子どもは、「そんなん知ってる。」と簡単にいう場合があります。ほんとうに知っているのか、もう一度確かめてみることも大切です。くどくならないように、「知っているの?よかったね。先生にもう一度教えて。」と言ったことばで話してみようという心持ちを作ってください。知っていることでも異なったことを思っている場合があるので、復唱も必要なのです。

6. 興味を育むようなことをしていますか?
子どもは夢中になると、そのことにいつまでも体当たりします。そんな時、
「いつまでやってるの。早くやめていらっしゃい。」
と言って、興味を切らしてしまうことがあります。
「もう少し?それならもう少し後からね。」と言う度量のあることばも使ってみましょう。

7. 童話や絵本などを読んだり、語ったりしていますか?
家庭でこのような触れ合いが少なくなってきています。情操を育むためにも童話や絵本の読み語りは、積極的に取り上げてください。童話や絵本は子どもの現実と空想(虚構)を繋ぐ架け橋です。
夢を広げることに繋がります。子どもの新しい発見もここにあります。読書指導のはじめの一歩にも繋がるのです。

 以上、わたしたちの少しの努力によって子どものことばと情操はうんと広がっていくことがわかります。