絵本の紹介

【絵本の紹介】「こぶたたんぽぽぽけっととんぼ」 ( 作者:馬場 のぼる 出版社:こぐま社)

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 「こぶたたぬききつねねこ」というお馴染みのしりとりから物語は始まります。しりとりを通して仲間が増え、みんなでいたずらをして泣いたり、笑ったり!様々な場所へ行き冒険もするけれど、やはり最後は安心できるお母さんの元へ帰っていきます。

 一見、言葉遊びのような絵本ですが、言葉をたどる中で不思議とお話がイメージされ、温かい気持ちになっていきます。一人ひとりが違ったお話の楽しみ方ができる、そんな素敵な一冊です。

 和田芙未子(鴨東幼稚園)

「こぶたたんぽぽぽけっととんぼ」| こぐま社

  

【絵本の紹介】「ぼちぼちいこか」 ( マイク・セイラー作 ロバート・グロスマン画いまえ よしとも訳)

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  「ぼく、しょうぼうしになれるやろか。」「なれへんかったわ」と、かばくんが色んなことに挑戦するものの体が重かったり、力が強
すぎたり………。どうにもこうにもうまくいかないかばくん、ちょっとゆっくり考えてみようと、ハンモックへ。「ま、ぼちぼち
いこかーということや。」
 かばくんの表情や関西弁のおもしろさに、子どもたちも思わずアハハと笑い、ニコニコ笑顔になります。「ま、ぼちぼちいこか」ということです。

 西川絵里(いずみ幼稚園)

「ぼちぼちいこか」| 偕成社

  

【絵本の紹介】「タンゲくん」 ( 片山健 福音館書店)

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 片目の猫タンゲくんは、ある日うちにやってきて、うちのねこになりました。気味の悪い虫はとってくるし、満月の夜には家中を走り回ります。それに外で会うと、知らんぷりしたり、隠れたりとミステリアス。へんなタンゲくん。でもだいすきなタンゲくん。文にはなっていなくても、思いやり溢れる家族の優しさが伝わってきます。タンゲくんの面白さと何事にも大らかに受け入れ、包み込む家族の様子から温かい気持ちになれる絵本です。

黒田純子(本願寺中央幼稚園教諭)

「タンゲくん」| 福音館書店

  

【絵本の紹介】「めっきらもっきら どおん どん」 ( 長谷川摂子 作・ふりや なな 画 福音館書店)

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 みんなどこへ行ったのかな? 友達を捜して神社までやってきたけど、誰もいない。ムシャクシャしたかんたがメチャクチャの歌を大声で唄うと、突然ドドーッと風が吹き、大きな木の根の穴から奇妙な声が聞こえてきた。「なんだろう?」と穴をのぞいたその途端……。

 さて、かんたを待っていたものは?

 不思議な世界へ迷い込み、驚きながらも楽しい時間を過ごします。皆さんもかんたのように歌を唄えば不思議な世界へ行けるかも!?

 どんな歌かは読んでのお楽しみ!!

栄光幼稚園 大道順子

「めっきらもっきら どおん どん」| 福音館書店

  

【7月の絵本の紹介】「すいかのたね」(福音館書店 作・絵: さとう わきこ)

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 つまらん、くだらんと皆からさんざん馬鹿にされたすいかの種。「あ~もうあったまにきた!」と芽を出したよ。あっという間につるをのばし、みんなの家に入り込んだよ。家の戸口やばあちゃんのベッドにまで大きな実ができて、すいかは仕返しをしたのかな?大きな実を切ってみるとすいかの種たちが叫びだしたんだ。「え、これでもくだらんかい」って。でも、みんなが食べる顔のその美味しそうな顔ったら。こんなすいか、あるかな?

聖三一幼稚園  柳原義之

すいかのたね| 福音館書店

  

【絵本の紹介】「にんじんばたけの パピプペポ」(偕成社 かこさとし 絵と文)

 昔、草ぼうぼうの荒れた土地に、20匹の子ぶたと親ぶたが住んでいました。名前が、パピプ…の文字で始まるなまけ者の子ぶた達。

 ある日、よくばりのババタちゃんが、毒の入った草を食べました。すると、「ぼくは すこっぷ きみは くわ おいらは つちのはこびやく にんじんばたけのパピプペポ」と、働き出しました。それだけではありません。子ぶた達が成長していく様子が楽しみです。声を出して読むと、歯ぎれのよい、リズミカルなお話です。きっとニンジンも好きになりますよ。

今宮幼稚園 佐々木 典子

にんじんばたけの パピプペポ| 偕成社

  

【絵本の紹介】「しょうぼうじどうしゃ じぷた」(渡辺茂男 さく 山本忠敬 え)

 ある町の消防署のすみっこに、ちびっこ消防車の「じぷた」がいました。火事の際には大きなはしご車が活躍し、じぷたの出番はありませんでした。じぷたは自分がちっぽけなことを悲しんでいました。しかしある時、小さな隣町で火事があり、狭い道でも通りぬけることのできるじぷたが出動しました。じぷたは見事に火事を消すことができたのです。そして気づくのです。自分には自分だけの魅力があることに。心があたたかくなるお話です。

浄福寺幼稚園 主事 菅原 好章

しょうぼうじどうしゃ じぷた| 福音館書店

【絵本の紹介】「はなをくんくん」(福音館書店 ルース・クラウス文 マーク・シーモント絵  きじま はじめ訳)

雪が降っているよ、地面の中でクマが眠っているよ、木の中でリスが眠っているよ………

皆が目を覚まして鼻をくんくん、くんくん。皆が走り出す。「うわぁい、雪の中にお花がひとつ咲いているぞ」、寒く厳しい冬をじっと耐えて春を待つ命たち。雪の中に見つけた花は春の匂いでいっぱい!待っていた春の暖かさがほんわり。楽しい春の色。雪の中に凜と立つその花は希望に満ち光り輝いている。わかりやすい絵と文の中に命や自然の素晴らしさを感じる一冊です。

石田幼稚園 薮内庸子

はなをくんくん| 福音館書店

【絵本の紹介】「くれよんの くろくん」(童心社 さく・え:なかや みわ)

 クレヨンがケースから跳び出して真っ白な画用紙に次々と絵を描いていきます。でもおやおや?黒色のクロくんだけ他の色から「絵がきたなくなるから」と呼ばれません。そんな時シャープペンシルくんがやってきて…。クロくんの気持ちになりながら読み進み最後には「ワァー!!」とビックリする結末が待っていました。クレヨンと一緒で皆違って当たり前、皆それぞれ良い所を持っている事を絵本を通して子ども達と一緒に改めて確認する事が出来る1冊でした。

洛陽第二幼稚園 中西智麻

くれよんの くろくん| 童心社

【絵本の紹介】「おしいれのぼうけん」(童心社 作:古田足日 / 田畑精一)

 さくら保育園には、こわいものがふたつ。一つはおしいれ、もう一つは・・・ねずみばあさん。暗い、狭いおしいれに入れられると、誰もが「せんせい、ごめんね」と謝ります。ある日、お昼寝の時間なのに、さとしとあきらはおもちゃの取り合いをして、おしいれに入れられてしまいます。さぁ、その中で二人を待ち受けている冒険とは・・・

 思いやりの気持ちが芽生え、勇気がわいてくる子どもの成長ファンタジー!

聖三一幼稚園 教諭 西浦 茉夏

おしいれのぼうけん| 童心社