絵本の紹介

【絵本の紹介】「ゆめのゆき」(偕成社 作:エリック・カール 訳:あおき ひさこ)

 ちいさな農場で暮らしているおじいさん。
大切に育てている5匹の動物たちのために、ある雪の夜、おじいさんがしたこととは……。

 色彩豊かな絵と心地の良い文章に、子どもと一緒に吸い込まれていきそうになるしかけ絵本です。
登場する動物は誰? おじいさんの本当の姿とは? 
夢の中にいるような世界を、わくわくしながら感じてみませんか。

聖ドミニコ学院京都幼稚園 教諭 並川 真希

ゆめのゆき| 偕成社

【絵本の紹介】「ももたろう」(文:松居 直 画:赤羽 末吉)

「昔、昔、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。」と、日本昔話と言えばお馴染み、子どももよく知っている「ももたろう」。ですが、この絵本は言葉のリズムは聞き慣れたものではなく、独特の表現になっています。桃の流れてくる「つんぶく、かんぶく」、赤ちゃんももたろうの泣き声が「ほおげあ、ほおげあ」。「鬼が島の鬼が来て、あっちゃ村で米とった。」など、聴覚を刺激する音が大人にとっても魅力的。子ども達ももちろん、絵本の中へ引き込まれるかのように聞き入っていました。表紙からも感じ取れるももたろうの力強さ。ももたろうは鬼が島へ行き、無事に鬼を退治する事が出来るのでしょうか。昔話の良さがぎゅっと詰まった一冊です。

洛東幼稚園 森脇晴香

ももたろう| 福音館

【絵本の紹介】「おおきなおおきなおいも」(さく・え:赤羽末吉)

 あおぞら幼稚園のいも掘りは、雨で延期になってしまいました。かわりに子供たちは自分でおいもの絵を描きます。1つ寝るとむくっと大きくなって2つ寝ると・・・・6つねて、7つ寝るといっぱい大きくなって・・・どんどん紙を付け足して大きな大きな絵を描きます。
その大きさに先生も腰を抜かすほどびっくり!!

 こんな大きなおいも、どうやって運ぶの?どうやってつかうの?おいもが船になったり恐竜になったり、バスになったり・・・・でもそのあと・・「お腹が空いたら食べちゃうの・・」とてんぷらや焼き芋大学いもにして・・みーんなお腹がポンポン。「ぶー、ぶあ~ん」おならが出て宇宙に飛び上がって遊泳です。「雲に乗って帰ろう・・・」とそれぞれ帰って行きました。
 おいもから自由な発想が膨らまされ、どんどん楽しく、ワクワクさせてくれる絵本です。描いていた芋がいつの間にか本当の芋になり想像が広がる素敵な絵本です。マイナスのことがプラスに転じていく大切さと素敵さを学びました。

洛西花園幼稚園 山副智子先生

おおきなおおきなおいも| 福音館

【絵本の紹介】「バムとケロのそらのたび」(島田 ゆか)

 仲良しのバムとケロが、おじいちゃんのおくってくれた組み立て式ひこうきで、いざ出発!!

 たまねぎ山脈は、ゴーグルをしないと涙がとまらない。りんご山のほら穴は虫だらけ。
かぼちゃ火山は、50年に一度の噴火中。そらの上ではいろんなことがあるけれど、大好きなホットドッグを食べながらのたびは、とっても楽しそう。

 気がつくと、いつのまにかバムとケロと一緒にぼうけんしているようなワクワクとした気分になります。
こんなそらのたび、できたら楽しいなぁ~と素直に思える1冊です。

さがの幼稚園 西村 郁美

バムとケロのそらのたび| 文溪堂

【絵本の紹介】「さかなは さかな ~かえるの まねをした さかなの はな~」(レオ=レオニ 訳 谷川 俊太郎)

 さかなは、幼なじみのかえるから広い世界のお話を聞きました。池の中から出ることのなかったさかなは、外の世界を見たくて仕方ありません。そこで、思い切って岸に飛び上がりました。しかし陸の上では、息ができず、動くこともできません。そんなさかなを、かえるがそっと池にもどしてくれました。水の中で輝くひかり、美しい水草、どこのせかいよりもうつくしいせかいが目の前にありました。さかなは、あらためて、今まで自分がいた水の中のせかいが本当にすばらしいところだと気がつきました。 私たちも他人のことを羨ましく思ったり、憧れたりすることがあります。この絵本を読んで、あるがままの自分、あるがままのせかいを受け入れることの尊さ、大切さを、やわらかい心を持ったこどもの時期に感じてもらえるといいなと思いました。

京都幼稚園 深澤素子先生

さかなは さかな| 好学社

【絵本の紹介】「うちのパパって かっこいい」(アンソニー・ブラウン・さく 久山太市・やく)

洛北せいか幼稚園 篠田知江美

 子どもが「パパはゴリラのように強くってかばくんみたいに楽しいんだ。」などと、お父さんのことをまるでヒーローのようにひたすら誉めていきます。そんなお父さんはパジャマにガウン姿の普通のおじさん。しかし、読み進め、最後のページを読むとパパとぼうやの愛でいっぱいになる1冊です。

うちのパパって かっこいい| 評論社

  

【絵本の紹介】「はじめてのおつかい」(筒井頼子・さく 林 明子・え [こどものとも]傑作集)

京都聖母学院幼稚園 中村 雅子

私が、この絵本と初めて出会ったのは、まだ学生の頃でしたが、自分の子どもが生まれたら絶対に読んであげたいと思う本の1冊でした。主人公のみいちゃんのドキドキする気持ちが伝わってきて、思わず「みいちゃん、がんばれ」と応援したくなります。裏表紙のみいちゃんが誇らしげに牛乳を飲んでいる姿を見ると心がほっこり暖かくなります。絵の中の細かい所にも楽しいしかけがあり、大人になっても何度もくり返して読みたくなる絵本です。

はじめてのおつかい | 福音館書店

  

【絵本の紹介】「どろんこ ハリー」(ジーン・ジオン=文  マーガレット・ブロイ・グレアム=絵  わたなべしげお=訳)

くるみ幼稚園  松原 綾香

 この本の主人公ハリーは、黒いぶちのある白い犬です。

 ハリーは遊ぶことが大好きで、お風呂は大っ嫌い!

 ある日、ハリーは思いっきり遊んでどろんこになり、とうとう、白いぶちのある黒い犬になってしまいます。その為、飼い主家族に自分がハリーであることを分かってもらえません。その時、ハリーが取った行動とは…?!

 ハリーは犬なのでセリフは一切ありませんが、愛くるしく豊かな表情から、ハリーの気持ちが読み手にしっかりと伝わってきます。

 可愛らしいハリーの姿をぜひご覧下さい。

どろんこハリー | 福音館書店

  

【絵本の紹介】「のろまなローラー」(小出 正吾 さく 山本 忠敬 え)

大原野幼稚園 山田 千文


 追い越して行く車たちに、叱られても馬鹿にされてもひたすら道を平らにするローラー。しかし最後には、通る車皆が「ありがとう」と言って追い越して行きます。

 さて、その間に何があったのでしょうか?

 小さいお子様から大人まで、それぞれに感情移入出来る絵本です。

 ローラーの役割を知る、もしくは人間模様と重ね合わせる。様々な捉え方があると思いますが、きっと読んだ後には自分自身の心のでこぼこが、少し平らになっていく様な、そんな気持ちにさせてくれる絵本です。

【絵本の紹介】 「わゴムはどのくらいのびるかしら?」

聖三一幼稚園 谷口 仁望

あるひ、ぼうやは、わゴムがどのくらいのびるかためしてみることにしました。

わゴムのはしをベッドの枠にひっかけて部屋の外へ出てみるぼうや。

次々とのりものに乗って出かけ、海を越えてよその国へ行き、最後は月までとんで行きます。どこまで続くのだろう? わゴムはちぎれないのかな? ページをめくるたびにドキドキハラハラ!! ぼうやと一緒に旅に出たわゴムの運命は!? みなさんも一緒に冒険に出たつもりで読んでみてください。

これを読んだ後、わゴムを手にとって、伸ばしてみたくなるはずです!