輝く瞬間

【輝く瞬間】 2012年2月

さつき幼稚園 片山 正宏

 「おはようございます」、「おはよう」と口々に挨拶しながらバスから降りて来る子、挨拶代わりに手にタッチして来る子、「園長先生ずるい。手袋して」と文句をいう子、手を振るだけで教室へ走る子。母親に送ってもらい、名残惜しそうにバイバイする子。登園時、子どもたちは様々な姿を見せてくれます。

 どの子も、今日はどんな楽しいことがあるのかと期待に胸膨らませ、目を輝かせ、元気いっぱいです。迎えている私まで元気をもらい、何かすっきりした気分になってきます。

 子どもたちが、このエネルギーと目の輝きを、いつまでも持ち続けてほしいものです。

 猛烈な受験戦争があった時代、元知事の蜷川さんは「十五の春は泣かさない」といっていましたが、私たちも、子どもたちが「世に出る春は泣かさない」社会を実現するため、日々何をすべきかを考え努力しなければならないと思っています。

【輝く瞬間】 2012年1月

聖マリア幼稚園 菅原さと子

 十二月。子ども達・保護者・卒園生・先生にとり、とても大切な月。十六日夕五時。礼拝堂にてイエス・キリストの生誕劇を行った。年長児はマリア・ヨセフ・羊飼い・天使などのメインキャスト、年中児は聖歌隊、年少児は羊と小天使、そして保護者有志は四部合唱の聖歌隊として二階ギャラリーから素晴らしい歌声で盛り上げて下さる。年長児は度重なる練習を経て、緊張しながらも説明と歌の役をしっかり果たす。その様をすぐ近くで見る年中と年少。来年、再来年は自分たちがそれを担うとあり、憧れをもって見つめる。星と博士の登場でクライマックスを迎え、お客様も含めた全員が一体となりその誰もの目が潤み輝く。そして最後のマリアとヨセフの祈りに心を合わせ、日本内外の様々な事態を思い浮かべながらの祈りに愛の光が放たれていたのを感じたのは私だけではない。生誕という命の輝きを全ての人が受けとめ、満三歳児がすやすやと眠りに陥るほど心地よい静かな聖夜となる。

【輝く瞬間】 2011年12月

さがの幼稚園 宇野 延明

 今年は例年よりもかなり暖かい日が続き、十二月になっても美しい紅葉を楽しむことができました。ようやく北風が吹き始め園庭には落ち葉が舞っています。子どもたちは毎日落ち葉拾いを手伝ってくれます。

「なんで葉っぱは寒くなると落ちるの?」

「夏でも落ちているよ」

「何で葉っぱは黄色くなるの?」

「茶色のもあるよ」

「赤いのもあるよ」

 次から次へと疑問は途切れることがありません。

「前に葉っぱのフレイディいう本、読んだやん」

「覚えてるよ。いのちの旅なんや」

 寒くなると落ち葉は当たり前と思っている私たち大人。子どもたちから、いのちの不思議を教えられた寒い一日でした。