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【輝く瞬間】 2018年 4月

くるみ幼稚園 園長 浅井健史

 
 春のやわらかな陽射しが降りそそぐ、卒園式を間近に控えたある日。園庭のコンクリートのすきまから、たんぽぽの黄色く可憐な花が顔をのぞかせています。それをみつけた年長児のA君が「見て見て!たんぽぽ、たんぽぽ!!」と周りの子どもたちにうれしそうに報告しています。「どうしてこんなすきまから花がさいているの?」とA君が尋ねると、先生が「たんぽぽはとても強いお花だからなんだよ」と応えていました。それから数日後、いよいよ卒園の日をむかえました。
入園当初は一から十までお手伝いが必要だったA君、修了証書授与の際には一番大きな声で「ハイ!」と返事をし、威風堂々と修了証書を受け取ってくれたではありませんか。たんぽぽの綿毛のように、春のやさしい風にのって、それぞれの小学校へと旅立っていく子どもたち…。これからの人生においてもすてきなたんぽぽになって、立派な花を咲かせてくれることでしょう。

【輝く瞬間】 2018年 3月

南殿幼稚園 園長 粟津 篤

 今年は寒さが格別でした。しかし、例年通り園庭の白梅が一月中旬頃より咲きはじめ、間もなく満開を迎えようとしています。

 そして、三月、桜の季節を迎えました。いよいよ小学校入学を控えた年長組は心の中では期待と不安でいっぱいでしょう。その子ども達を見て多くの先生方は寂しさを感じているでしょう。

 日本の幼児教育の先覚者である倉橋惣三先生は、その著書の中で「先生達は、毎日子ども達に本当に出会っていたのだ。だから、先生達の目から涙がこぼれ、さびしいのだ。」と。

 近年、温暖化の現象で季節の一部が一歩早く進んでいるようです。我々日本人にとって桜は特別な思いがあります。

 四季がはっきりしている日本では、桜は新しい旅立ちのしるし。卒園、進級と、真の出会いに感謝し子ども達の成長を願わずにはいられない三月です。

【輝く瞬間】 2018年 2月

京都光華女子学園 若井彌一

 新年を迎え、年末年始静かだった園にも子どもたちの可愛い声が響いています。

 皆様お元気で御活躍の日々、何よりでございます。
どこの幼稚園でも、精一杯育てた園児達を送り出す時期を迎えて、園児達への励ましの言葉を捻り出すことに心を砕いておられるこの頃ではないかと拝察致しております。
年度のスタートから締め括りの卒園式までいくつの行事が実施されているかは各幼稚園ごとに違いはあろうかと思われますが、園児達は各種の行事の度毎に、経験を通して認識を広めたり、人間関係力を充実させたりして、逞しさと聡明さを身に付けてきました。幼稚園に通い始めた頃の園児達と比べた時、一人一人それぞれではあっても、圧倒的な成長を実感することが何度もありました。そして、卒園式を迎えた園児達です。心に残る爽やかな体験をプログラムに盛り込んで、どの園児もが幼稚園生活を満足感をもって振り返ることができるようにと願わずにはおられません。園児達が学校教育の第一ステップ(幼稚園生活)を満足感を持って想起できることが、園児達のその後の学校生活を支えてくれるものと確信し、実践に努めたく思っております。

【輝く瞬間】 2018年 1月

小野幼稚園 上原潤明

 新年を迎え、年末年始静かだった園にも子どもたちの可愛い声が響いています。

 園では先日、お餅つきをしました。当日は最高気温6度・最低気温0度という今季最大の寒波。園庭でお餅つきの準備をしていると子どもたちがもち米を蒸かしている湯気や臼や杵に興味津々。これから何が始まるのかワクワクしています。準備をして出てくる子どもたちですが厳しい寒さで顔がこわ張り体はブルブル…。そこへ蒸しあがったもち米を「これは何でしょうか?」と持っていくとパッと表情が明るくなり「何これ?」「おこめだー」などと子どもたちの表情は一変。「ぺったんこぺったんこ」の掛け声に合わせ子どもたちも小さな杵でお餅をつき、つきあがったお餅はお母さん方が作ってくれたお雑煮に入れて寒さも忘れニコニコ笑顔で食べました。

これからも子どもたちの興味、好奇心からくる表情を見逃さず大切にしていきたいと思います。

【輝く瞬間】 2017年 12月

さかいだに幼稚園長 小林芳朗

 さかいだに幼稚園では、秋になると毎年子ども達がとても楽しみにしている事があります。
 それはアサギマダラ蝶が園に遊びに来てくれる事です。子ども達はこの日のためにアサギマダラ蝶の大好きなフジバカマの花を植え、蝶がやって来てくれるのを心まちにしているのです。
 しかし、今年は天気が不安定だったので、なかなか姿が見られず「今年は来てくれないのかな……?」と心配していました。そんなある日…。「あ!ちょうちょだ!」と一人の子どもが大きな声をあげました。そうです!アサギマダラ蝶です!子ども達も先生達もパッと顔がかがやきました。
 しばらくすると巣立ってしまう蝶ですが、その姿を見ているとさまざまな経験をつみ巣立っていく姿と重なりうれしさとさみしさを感じます。この蝶との出会い、別れを通じて心ゆたかなやさしい子ども達に成長してくれることを願い、又来年も、みんなで蝶が来てくれることを楽しみにしたいと思います。 

【輝く瞬間】 2017年 11月

泉山幼稚園 熊谷信康

 先日、園庭で園児が頭を寄せ合いながら何かを見ている場面に出会った。そっと覗いてみると大きなカマキリが死んでいるのを見ているようだ。
「動かへんな」
「死んでるよな」
虫の立場になると、「捕まえるならもう少しやさしく捕まえてよ」と思ってしまう虫捕りグループ。その日は少し様子が違い動かないカマキリをじっと眺めている。触るでもなくただじっと眺めている。
生き物の命に園児の心が触れた瞬間、その姿や顔つきをしばらく見ていると自然の中でたくさんの生命に出会い、かかわる経験が大切だとつくづく思う。心の中は見えないけれど、その視線、つぶやきがその心を物語っているような気がしている。その時々の純粋な心を見守っていきたいと思う。

【輝く瞬間】 2017年 10月

下鴨幼稚園 出口 崇

 食欲の秋、運動の秋、そして行事がそこそこ多い秋です。園児たちは、季節の変わり目を体で感じながら、日々を思い思いに過ごしています。
 先日、年少クラスの友達と、近くの賀茂川で、かけっこの練習をしました。年少さんにとっては初めての運動会、先生の「よーいピッ!」の笛の音を待ちきれずに走り出します。
一番でゴールする、というよりも、大好きな先生にタッチしたい。思い思いのフォームでニコニコしながら走っていきます。「速かったね」ではなく、「がんばったね、かっこよかったね」の言葉にさらにまぶしい笑顔を見せてくれます。
 速いこと、一番、二番などの順位もそのうち気になっていきますが、今はまだ自分の体とこころを思う存分動かすことに一生懸命なこどもたち。
 こどもたちが笑顔で走ってきてくれる。信頼されている大人として、責任をもってしっかり抱きしめ、守り、共に育っていく存在でありたいと、改めて感じたひと時でした。

【輝く瞬間】 2017年 9月

桂陽幼稚園 藤田 佳世

夏、ギラギラと照らす暑い日差しにも負けず、子ども達のキラキラとした笑顔と元気な声が園庭に響き渡っています。網を片手に蝉や蝶々を「待てー」と、大きい組さんも小さい組さんも皆一緒になって走り回り追いかけている姿で園庭はいつもに増して賑やかな雰囲気です。その中には虫を怖がる友達に声をかけ捕まえる方法を教える姿や、小さい組さんが見つけ、大きい組さんが網で捕まえている場面もあり、遊びの中で育まれる思いやりや助け合いの心を感じます。また捕まえた昆虫について先生に聞いたり集中して図鑑で調べている様子もあり、ただ楽しく捕まえているだけでなく「生き物」について考える機会にもなって
います。

 春夏秋冬、子ども達はそれぞれの季節で色々なことを見て・聞いて・触れて感じていることを、私達保育者も子ども達の生き生きとした姿が沢山発揮できるよう、子ども達の気持ちに寄り添いながらその素直な気持ちをしっかりと共有し共に成長していきたいと改めて思います。

【輝く瞬間】 2017年 7月

北野幼稚園 池田智子

 梅雨が明けると夏本番。七夕に祇園祭と賑やかな京の夏の訪れです。先日、本園では命を守る大切な交通安全教室を開催しました。警察の方から楽しくわかりやすく交通安全指導を受け道路上での危険、正しい通行の仕方等、命を守る大切な約束をパネルシアターや歌、遊びを通して学びました。屋内での指導の後は園児たちが最も楽しみにしている平安騎馬隊の体験乗馬と馬を車に見立てた横断訓練。背の高い悠然とした馬にまたがり園内を一周。笑顔溢れる園児、緊張で顔がこわばる園児と表情は様々ですが貴重な経験をさせて頂きました。自分の命はたった一つ。自分で守らなければならないもの。しかし幼児は勿論、私達大人がしっかりと守る責務があります。命の尊さ有り難さを感じ自分で手綱をしっかり握り未来、運命を切り開いていってもらいたいものです。命を運ぶ運転手は他の誰でもなく自分自身。初夏の日差しに負けない園児たちの勇敢な姿が印象的でした。

【輝く瞬間】 2017年 6月

紫野幼稚園 渡邊大修

 毎年この時期、紫野幼稚園の園庭には小さな来訪者があります。アゲハチョウ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ等々、こどもたちの大好きな蝶々です。大通りに近い住宅街にもかかわらず、多様な蝶々が園庭に訪れて楽しませてくれます。

 園庭で遊んでいるときにこの小さな来訪者があると、こどもたちは虫とり網を手に夢中で蝶々を追いかけまわします。けれど当然なかなか捕まりません。このときのこどもたちの姿は印象的です。すぐにあきらめる子もいれば、いくらとれなくても「絶対捕まえる!」とあきらめない子もいたり、周りのこともまったく目に入らず飛んでいる蝶々に集中している子もいたり…。蝶々とりを見ていると、一人ひとりの個性がよくわかります。

 そして何より、蝶々を追いかけているこどもたちの目の輝き!これはいつ見ても驚かされるほどキラキラしています。それを見て、いつも決意を新たにするのです。「この目の輝きを曇らせないよう、私たちがしっかりしなければ」と。

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