輝く瞬間

【輝く瞬間】 2020年 4月

 卒園式の返事

 この原稿を書いているのは三月七日です。
卒園式は制限を加えながら実施しようと思っています。今年度の卒園生は個性溢れる子どもたちが多く豊かです。しかし、個性とはあ
る意味で他との調和が難しく、時に双方に苦しい場面もあります。緻密に室外機の絵を毎日のように描いている子、じっと座っている
のは難しいが、興味のあることには目を輝かせて聞き、劇の発表の時のセリフなどは人を感動させる感情を表現します。又卒園式練習
の賞状授与で名前を呼ばれたとき、一人の子が何かとても心に沁みる返事をし、壇上にいる私は感動で一杯になります。その子に「A
君のお返事は心に沁みますよ」と言いましたら「心に沁みる」ってどういうこと?と聞いてきました。「先生の心の中にA君が入ってくる」っていうことです。覚えておいてね!!といいましたら、じっと考え込んでいました。常々「心の中にいつも神様がいてくださいますよ」と言っていましたので、混乱を与えたのかもしれません。もっとわかりやすい説明をもう一度しようと思っています。

 子どもの感性は人間の心を射るものがあります。

【輝く瞬間】 2020年 3月

洛西花園幼稚園 小山内定代

毎朝、通用門で子供達を迎え入れる時間。
どんないい顔をして登園してくれるだろうと、楽しみの瞬間です。
満三歳児の双子の女の子。毎日「ママがいい~」と泣いてはお母さんを困らせています。
通用門で預かると一段と泣き声は、大きくなります。
でも、担任が待つ保育室に入るとニコニコの笑顔。
毎日通用門で「明日は、泣かずに来ようね」と約束しますが
次の日も「ママがいい~」と大泣きです。
満三歳児だからこその光景なのでしょうね。
でもそんなある日の朝。
「ママがいい~」の大泣きから一転「おはよう」と笑顔一杯の元気な声に
お母さんも私も笑顔の一日の始まりに。
「春からは年少組だものね」と言うと、とびっきりの笑顔に…
成長の姿を見せてくれた瞬間でした。

子供たちが植えたチュウリップの芽も顔を覗かせています。
卒園・進級を迎える子ども達の心はうれしさで一杯です。
子供達から今年度もたくさんの感動をもらった一年でした。

【輝く瞬間】 2020年 2月

くろたに幼稚園 杉山 俊定

立春大吉

この原稿を書いている今日は、二月三日節分です。そして明日は立春、暦の上ではいよいよ春です。この立春に、禅宗のお寺では「立春大吉」のお札を貼って、邪気を払う風習があります。 立春大吉の文字は左右対称、裏から見ても同じで、門から入った鬼が振り向くと、入るときに見た、立春大吉の文字があるので、もう一度門をくぐって出ていくということだそうです。
子ども達を取り巻く環境は大きな転換点に差し掛かっています。子ども真ん中を実践できるか、大切な新しい春です。
そんなことを考えながら原稿を書いていると、年長の男の子が園長室の窓をたたきました。園長先生、ちょと来て。ついて行くと、たんぽぽが咲いていました。
男の子が、なんとも優しい目で「春やなぁ~」。私はきっと素晴らしい春になると信じて大きくうなずきました。
  

【輝く瞬間】 2020年 1月

砂川幼稚園 近藤 晴美

 年長児が一生懸命逆上がりの練習をしていました。後少しで出来る様子です。でも、
肘が伸びている為、なかなかできません。
〇〇ちゃんに「鉄棒に足がついているけれど、肘が伸びているのわかる?」と聞くと、
「うん、伸びてる」と答えてくれました。「逆上がりする時、肘が鉄棒に近づいてくると、すぐにできるようになるよ」と言いその場を離れました。

 お母様のお迎えの時、お母様を呼び「見てみて」と言っています。逆上がりが出来た様です。嬉しそうな顔で「見てほしい」と言ってきました。そして鉄棒の所へ行くと、「見ててな」と言い、一度で逆上がり
が出来ました。「できたできた良かったね!」と〇〇ちゃんの顔を見ると、その出来た時の笑顔がとっても輝いていました。
自信に満ちた表情です。お母様も良い笑顔です。ちょっとした言葉がけでガンバレる子ども達。後少しで一年生です。たくさんの力を持っている子ども達はすごいなと思う一日でした。

【輝く瞬間】 2019年 12月

紫明幼稚園園長  増井弘

 紅葉が鮮やかに色づき、軒の干し柿のゆれる元、恒例のお餅つきが始まりました。

 石臼の中にふかしたてのもち米。お米が段々お餅に変身していく様をお父さん達が楽しく解説してくれます。杵を振り下ろす力強い姿に「よいしょ。よいしょ。」と掛け声が飛びます。一番小さなことり組さんも一生懸命歓声をあげています。年長の子どもたちが「まかしといて!」と杵を持つ姿も頼もしく、得意げにぺったんぺったん。
年中の子どもたちは見様見真似で苦戦中。年少の子どもたちは緊張の面持ちで自分の番が来るのを待っています。しかし、どの子もつきおわると口元がほころび、満面の笑みに包まれ、周りのお父さんお母さんからおおきな拍手が沸き上がります。

 十臼つきあがりました。つきたてのお餅は粘土とは違った感触で、コロコロ丸めるのはむつかしいのです。でも夢中で丸め、お母さん達が腕をふるって作ってくださった安倍川やみたらし餅に変身。みんなでいただいたお餅のおいしいことおいしいこと。大人も子どももみんなの笑顔が輝いた半日になりました。

【輝く瞬間】 2019年 11月

ひまわり幼稚園 手小秀美先生

 秋晴れの好天気の中で運動会の開会式、子ども達の顔は緊張気味・興奮気味・あたりをキョロキョロ不安な表情。それぞれの子ども達が今日の運動会のために暑い中、汗まみれになり一生懸命、練習に励んできました。いよいよ年長組の最高の見せ場、旗を持ってのマスゲームと組み体操、曲の合図と共にさぁー入場。右・左・上・下・一上げ、二上げ、三上げ、四上げ、みなおろす。心の中でカウント!

 揃ってる、揃ってる。いいよ! いいよ!みんなの気持ちが一つになって拍手…。次は組み体操。

 花・みこし・ブリッジ・扇・ピラミッド。拍手の嵐、大成功…退場。子どもの表情が和らぎニコニコ笑顔。お父さん、お母さんは涙・涙。

 子ども達のレベルアップが宇宙にまで届いた瞬間でした。

 一人では難しい事もお友達と一緒なら何でもできる。これからもいろいろなことに挑戦する強い心の子どもになーれ。〝ワンチーム〟

【輝く瞬間】 2019年 10月

睦美幼稚園 井上弘子

  虫好きの子ども達が目をキラキラさせる夏。蝉の鳴き声に気づいて、脱け殻や蝉を探す子、草むらでバッタを追いかける子が大活躍する園庭です。
 普段は無口で集団になじめない子が地中の蝉の幼虫を偶然見つけ、桜の木を登る様子をじーと観察していました。
 『K君 凄い!蝉の子どもを見つけたんだ!』『僕 凄いだろう!』『凄い!凄い!』の会話の何日後、袋いっぱいの蝉殻を見せに来ました。 蝉の本みたよ! クマゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ つくつくぼう
し等 たくさん教えてくれました。
 『K君はセミ博士だね!』 『セミ博士って?』『蝉の事をたくさん知っている偉い人』 『へ~ 僕 セミ博士なんだ』K君は登園すると 蝉の穴を探す日々でした。 僕はセミ博士だ! 早く幼稚園に行きたい!!
 毎日 お家で言っているそうです。羽化した蝉の様に消極的なK君が饒舌で活発な子になりました。運動が苦手なK君 運動会では、どんな活躍をしてくれるのでしょうか? がんばれ!セミ博士 

【輝く瞬間】 2019年 9月

吉祥学園 寺西幼稚園 寺西正毅

 「色で惑わす西瓜でさえも、中に苦労の種 がある」人は何の苦労もなく生きている様 でもその人の立場になれば、色々な苦労が あって今日に至っているという詠です。              
その他、こんな一言もあります。
 いがみあうと地獄・おがみあうと極楽 
 一字違いで大違い。言葉の使い方一つで随 分違って参ります。言霊の力によって人間 は、どうにでも変わる事ができると思いま す。言葉獲得の大切な時期、幼稚園時代の 言葉かけはその子の人生にも関わってきま す。どうかこの大切な時期に美しい言葉、 豊かな言葉で子ども達を育てようではあり ませんか。一人一人が尊い子ども達です、 もっともっと愛でて育てていこうではあり ませんか。「三つ子の魂 百まで」の古き ことばは科学的にも立証されています。 3歳までに作られた尊い土台を、さらに、開花させて参りましょう。

【輝く瞬間】 2019年 7月

安井幼稚園 藤田寿男

 
  

 恒例のお泊まり保育の朝、二日分の荷物を背負って、お母さんと一緒に登園してくる子どもたち。表情は複雑。園長先生から心構えを聞き、全員後ろを向いてお母さんと対峙する。お母さんたちも表情は複雑。声を揃えて「行ってきま~す!」。このあたりから、みんな覚悟を決めたように、自信ありげな顔つきに変わってくる。笑顔も戻ってきた。お母さんたちも安心した様子。そしていよいよバスに乗って出発。もう子どもたちの心はこれから始まる楽しみなプログラムに向かっている。
七~八名の少グループに一人の先生がついて、グループの中で役割を決め、数週間前から活動を共にし、とうとう迎えたお泊まり保育は年長児にとって、幼稚園生活三年間の一番思い出に残る大切な二日間。何といってもクライマックスはキャンプファイア、どの子の瞳に                     も炎が輝いている。そして“おやすみ”前のひととき、担任がお母さんから預かっていたメッセージを一人ひとり読み上げる。子どもたちの瞳にどんな励ましの言葉として輝いていたのだろう。その瞬間に立ち会える幸せが今年もやってきた。

【輝く瞬間】 2019年 6月

聖三一幼稚園幼稚園型認定こども園 松崎美幸

 
  

 園庭には樹齢100年の京都市指定の銀杏の木があります。日々緑も色濃く、雌の木には小さなギンナンが可愛く揺れています。子ども達は、冬には枯れたように沈黙していた銀杏が芽吹き、成長していく姿を、デッキから観察し目を輝かせて「美味しそうだよ~」「サクランボができたから、ちょっと来て来て~」と呼びにきます。
 ある日のこと、3歳児さんが、路地裏散歩から帰って来た乳児組の子どもの靴を脱がしてあげて、靴下も脱がしてあげて・・・と一生懸命お世話をしてあげています。やっと自分の靴下が履けるようになったばかりなのに・・・な・・・と思わず笑みがこぼれます。入園してから毎日、お兄さんお姉さんがしてくれたお世話が、とても嬉しかったのでしょう。
 自然も子ども一人ひとりも・・・育ち合っていく小さな小さな輝きを大切に、神様に感謝し成長していきたいと願います。