輝く瞬間

【輝く瞬間】 2014年10月

 東日本大震災から三年半以上の時がたちました。風化させてはいけないと思いながら、今はその誓いを忘れている自分がいます。そうした中、被災者の実体験を基に番組を制作した放送局の方とお話する機会がありました。被災地では「亡き人が枕元に現れた」とか「声を聞いた」という不思議な現象が続出しているそうです。

 目に見える事実だけでなく、こうした見えない事実もきちんと報道すべきではないか。彼は「いのち」の存在を身近に感じた人たちのかけがえのない肉声をありのまま報道することこそ、被災者の心情を伝えることになると考えたといいます。

 幼稚園の日常の中でも、「いのち」の存在に気づかされることがたくさんあります。運動会で全力を出しきったときの笑顔は輝いています。「いのち」は具体的な形としては見えないけれど、子どもたちの一生懸命な姿に触れたとき、小さな身体に「いのち」が宿り躍動していることを実感します。その輝く瞬間を大切に見守っていきたいと思います。

【輝く瞬間】 2014年9月

 「せんせい。ピアノひいて」「こんどのうたはなーに?」保育室に足を運ぶと子ども達が声を掛けてくれます。4月から“うたのじかん”を担当しています。昨年度から園長となり、まだまだ新米で慣れない事ばかりですが、出来るだけ子ども達と近い距離でいたい願いや、共に楽しめる事はないかしら?と考えた上、先生方に提案しました。

 毎月1曲、学年に相応しい歌を紹介しに出かけます。歌は先生からのリクエストもありますし、クラスの子ども達の顔を思い浮かべながら選んだこともありました。
うたのじかんは“歌を伝える”時間です。歌うことは大好きですが、音をうまく取れなかったり、歌詞を忘れたり、歌の世界が十分に伝えられなかったり・・反省しきりです。でも“伝える”とイメージすると、少し私の心は楽になり、「さあ、どんな風に伝えようか?」とワクワクした気持ちになるのです。

 伝える方法は様々です。音の高低を手で表して表現したり、お話を語ってから歌い始めたり、絵を描いて、それを見ながら言葉をイメージ出来るようにしてみました。(実は覚えきれなかった歌詞がその裏に隠れていました。)

 どの学年も、なかなかみんな真剣に聴いてくれます。振りの付いた歌の時、あまりの子ども達の熱演に伝えている私が感激し、拍手を送ったほどでした。

 伝えた後は、クラスの先生にお任せし、日々の保育で歌っていきます。各クラスから、その歌が聞こえたり、(雨の日に)「はれろごま!」(♪はやくてんきにナーレより)と子ども達から言葉が出てくると、「出てきた!出てきた!」と嬉しくなります。

 さあ2学期のスタート。これからどんな歌を紹介しようかしら?新しい歌との出会いを、子ども達とともに楽しみたいと思います。

【輝く瞬間】 2014年7月

 恵みの雨をたくさん受けて,畑の野菜やお花が大きく成長しています。
なかなか本格的な手入れは行き届いていませんが,それでも野菜はできるものですね。
今年は青しそを植えてみました。
独特の香りがあるにも関わらず、うどんパーティーの薬味では大人気でした。
どんどんふえるしその葉を登降園時にちょっとつまんでいく子ども達。顔をしかめながら食べています。
また枝豆もぷくぷくと膨れてきました。目に見える成長に子ども達も興味津々です。
枝豆ってどうやって摘むのでしょうか・・収穫の日が楽しみです。キュウリはトゲトゲでチクチクしていて触るととても痛くなかなか収穫できませんでした。
プチトマトも強く握るとつぶれてしまいます。そおっとそおっと・・・つまんでみました。加減を知るってこんなところから学んでいくのかも知れませんね。

 梅雨が明けると本格的な夏がやってきます。暑い夏,節電の夏です。夏の太陽はきらきらと輝く子どもの笑顔のようです。暑さと上手く仲良くつきあっていきたいものです。

【輝く瞬間】 2014年6月

 雨の季節、園庭から流れ出た水が、小さな川となって幼稚園の門を横切るように流れます。
「園長先生、おはよう!」
元気良く水しぶきを立てて入っていく子、川をよいしょっと飛び越える子、
傘に長靴、レインコート、憂鬱に感じられる雨も子どもにとってはわくわく楽しい朝です。
でも雨が上がって地面が乾き、川だった所だけが黒い帯のように残っているとき、
時々、その前で立ち止まってしまう子どもがいます。
白い地面に黒い帯、それが深い地面の裂け目のように感じる子どももいるのです。
「早よ、来よし」
さっさと園庭に入っていったお母さんも、振り返って不安そうな子どもの様子に気が付きます。
手を伸ばしたお母さんの手を握って、よいしょっと飛び越えて、ほっとした子どもの笑顔。
なんでもないと思えることでも、子どもには大きな一歩、たくさん愛してもらって子どもたちは今日も輝いています。

【輝く瞬間】 2014年5月

本願寺中央幼稚園 日野昭文

 新緑の季節、四月からの新入園児も、初めて体験する園生活にもようやく慣れて来ました。「ママと一緒がいい」「ママおいていかないで」。母親との別れを嫌がった子どもが「せんせい、お早うございます」言うやいなや、母親を置き去りにお部屋へまっしぐらに向かいます。取り残された母親は安心したような、すこし寂しいような複雑な表情をなさいます。「おかあさんに行ってきますは?」「ママ、お家で待っててね」。

 体育服に着替えて「園長先生、見てみて、ぼくひとりで着替えたの」「すごいね。今度お母さんに見せてあげようね」。咲き終えたチューリップを整理していると「だめですよ、お花は大切にしましょう。ママが言ってたもん」「来年もきれいなお花が咲くようにお世話をしているのだよ」「ふーん、わたしもしたい」。知らない間に、すこしづつ、母親離れができる季節になりました。

【輝く瞬間】 2014年4月

青風 青風和泉幼稚園 園長 萩 祐子

 いよいよまちに待った新学年がはじまりました。昨年秋以来、登園を心待ちにしていた新入園児。慣らし保育数ヶ月の経験から何となく

「幼稚園」を肌で感じ、大きな声で「おはようございます」とあいさつをする進級児にまじり、少々不安気に正門をくぐって入って来ます。上ぐつにはき替え、教室に入る時に「チラッ!」と後ろを振り返り、年中、年長のお兄さん、お姉さんに手をつないでもらい、教室へ姿を消して行きます。

 ついこの前まで、私服でお母さんと遊びに来ていた未入園児が、一ヶ月も経たないうちに制服を着用し、幼稚園児として登園して来る姿は、何とも堂々として見えます。それとはうらはらに、弟や妹に気づかいながら、ハラハラ、ドキドキのお兄ちゃん、お姉ちゃん。

 お家の人恋しさに、何処かで泣く声がします。何時の日か笑顔にあふれ、元気一杯園庭を走りまわる、そんな園児たちの成長を楽しみに私達は毎日励んでいます。

【輝く瞬間】 2014年3月

あぐい幼稚園 野田明成

 今年度もまもなく終わりを迎えます。この時期になると、年長組さんがもうすぐ卒園してしまうので、年長組さんから年少組さんみんなで園庭や園内で遊ぶ時間が長くなってきます。

 年長組さんは、一番大きなおにいさん・おねえさんとして、年中・年少組さんのお手本になったり、側について助けてあげたり、園外にお出かけする時には手を繋いでくれたり…、この一年みんなを引っ張ってくれました。

 そんな素敵なおにいさん・おねえさんに見守られながら、小さい組さんもずいぶん成長しました。4月になったら新しく入園してくるお友だちの大きいおにいさん・おねえさんとして輝いてくれることでしょう。

 年長組のみんな、卒園おめでとう!

 そして、ありがとう!

【輝く瞬間】 2014年2月

くろたに幼稚園 杉山俊定

 立春も過ぎ暦の上ではいよいよ春の到来です。

 子ども達も日増しにたくましさを増し、四月の頃に比べると本当にその成長に感動すら覚えます。確かに子ども達の成長は、一人、一人が自分の持っているペースで進んでいきます。早い子、ゆっくりな子と千差万別です。でも、全ての子ども達が一歩、一歩とその歩みを進めて
います。

 園長室の窓を叩く子がいます。「園長先生、おもしろいもの見つけたで〜」

 園庭の隅で女の子が輪になっています。「先生、この花、めっちゃかわいいで!」園内の至る所で声がします。

 その声に、きらきらと輝くその眼差しに、しっかりと寄り添っていかなければと思う初春のひとときです。

【輝く瞬間】 2014年1月

かもがわ幼稚園園長 藤原光二

 この世に生を受けて間もない子どもたちは、毎日が新鮮で、驚きに満ちています。それはまるで、朝露に朝日が当たって一瞬の輝きを放つようです。そんな子ども達が、今日も期待に胸膨らませてやって来ます。

「相手の心に届くよう、笑顔と共に元気よく」を合い言葉に、登園してくる子どもたちをあいさつとハイタッチで迎えます。

 子どもたちは、日に日に成長し、新しい姿を見せてくれます。入園したての頃には、毎日のように泣きながら通園バスを降りていたA君が、今は泣いている子の手を引き、自信に満ちた笑顔で登園して来ます。ハイタッチのやわらかな手の感触に、命の連続を感じながら、彼らの
未来にエールを送ります。

 百花繚乱の春から、夏の灼熱の太陽、そして、実りの秋へと季節は移り、厳しい冬の寒さの中で、新芽を準備し、新たな成長の春を待つ、そんな一月の幼稚園に、可能性一杯のすてきな笑顔が今日も輝いています。

【輝く瞬間】 2013年12月

太秦幼稚園 松本 佳子

 いよいよ十二月になりました。肌で感じる寒さがどんどん厳しくなるこの季節、もうしばらくすると、子どもたちはワクワク、ドキドキし始めます。子どもたちにとって、最も嬉しいイベントの一つ、クリスマスが近づいて来るのです。一段と深くなった師走の趣と相俟って、まさに風物詩ともいえる光景が見られます。

 「今年はサンタさんに何をお願いしようかな」「いい子にしていたから、サンタさん来てくれるなぁ」。

 こんな会話を聞いているとこちらまで楽しくなってきます。弾む声、きらきらした瞳。子どもたちがお互いに笑顔で、楽しそうに話をしている姿は、私には何よりも輝いて見えるのです。そんなかわいい子どもたちもいつかは、サンタさんの正体に気が付くでしょう。自分達が親になり、サンタさんを演じる様になった時、子どもたちの姿を見て、自分達が子どもの頃にどれほど瞳を輝かせクリスマスを楽しみにしていたことか、その純粋な気持ちを覚えておいて欲しい。そう願っています。